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マルイカ 全開85匹 大型“弁慶”も乗り乗り 神奈川県・葉山沖

[ 2024年5月16日 04:30 ]

大型マルイカ“弁慶”に思わずニンマリ
Photo By スポニチ

 【バイカー紗希の釣~りんぐ】125CCのバイクに乗って釣行へ向かうアウトドア大好きの釣りガール・中山紗希が挑戦したのは、神奈川県葉山沖のマルイカ。釣って楽しい、食べておいしいターゲットだが、浅場ほど掛けるのは難しいようで…。

 トップは連日50匹を超える好調っぷりだが、スソにゼロや1の可能性もあるなど、技術の差が顕著に出るターゲットでもある。それなのに、マルイカは3年前に一度やったきり。ほとんど初めてと言っていい。なんとしても晩のおかずを持って帰りたい私は、葉山鐙摺・たいぞう丸に乗船前に「1匹は頑張って釣るんで、3匹ずつ分けてくださいね」とまずは常連さんにごあいさつ回り。

 自作の穂先を使いこなす横浜市の杉本和人さん(47=自営業)は、マルイカ船の舵(かじ)を握る山本真一郎船長からも「変態」と言われるほどの達人だ。釣れない人に多いのは、当たりを目で見て合わせてしまう人なのだそう。続けて「どういうのが当たりなのか、イカが触っているのか、ただの風なのか…釣ってみないと分からないことはたくさんあるよ。だからたくさん空合わせをしてみて。自分の空合わせのタイミングより先に当たりらしきものがあれば、掛けてみればいい」。杉本さんからのありがたいレクチャーを受けて出船した。

 わずか数分で名(菜)島の鳥居沖に到着。「水深13メートル。反応は凄いよ」と山本船長のアナウンスで、一斉に仕掛けを投入。「あ~触った」と杉本さんの悔しそうな声が聞こえたかと思ったら、すぐに10センチほどのマルイカが船内に取り込まれる。見よう見まねで叩いて止めるを繰り返すも、さっぱり当たりが分からない。そもそもイカに触られてもいないのかも。山本船長から「そんなに甘くないでしょ?仕掛け3本にしてみてよ」との言葉に5本の直ブラ仕掛けから変更。その直後に空合わせすると、オモリだけではない重量を感じた。ゆっくり巻いてくると小さなマルイカがついている。真っ赤になって怒りながら墨を吐くイカはなんだか可愛い。

 着々とマルイカを掛けていき、気付けば目標の5匹を大きく上回る28匹を釣り上げることができた。“弁慶”といわれる大型のマルイカもゲット。弁慶は小型のマルイカを捕食しているようで、直ブラの仕掛けに乗ることが多いらしい。素人同然の私には大満足の釣果である。

 この日はほとんどの乗客が50匹以上を釣り上げる絶好調っぷりで、マルイカの繊細な当たりを取るというゲーム性の高さに夢中になってしまう気持ちがよく分かった。これからマルイカを始めたい人は基本に忠実に、船長や達人のアドバイスを素直に聞けば楽しめること間違いなし。

 85匹と爆発的な釣果で竿頭に輝いた東京都杉並区の笠松励さん(56=会社員)から「みんなにイカもらえた?これもあげるよ」とお裾分けを頂いた。マルイカの達人には懐の広い人が多いが、釣果に比例しているのかも!?

 「浅場は難しいから、これだけ釣れたら凄いよ!」と山本船長のお世辞にうれしくなって、早速次の釣行の予定を立てた私は、マルイカより簡単に釣れちゃうみたい。

 ◇中山 紗希(なかやま・さき)1992年(平4)生まれ。都内の会計事務所に勤務する傍ら125CCのバイクで釣行。日本百名山全山踏破にも挑戦しているアウトドアラー。

 ▼釣況 東日本釣宿連合会所属、葉山鐙摺・たいぞう丸=(電)046(875)1932。乗合船の集合は午前6時、料金は1万円。

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