月組・風間柚乃 見る者を圧倒するソロシーン さすが下級生のころから注目集めていた演技派の期待株  

[ 2021年10月9日 05:30 ]

涙の熱演で客席を引きこむ風間柚乃
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 月組期待の男役スター・風間柚乃(かざま・ゆの)の初主演作「LOVE AND ALL THAT JAZZ」が兵庫・宝塚バウホールで開幕した(18日まで)。

 ナチス政権下で、禁止されていたジャズを愛し、偶然出会ったユダヤ人女性を守るためベルリンからパリ、カナダへと命懸けの逃亡を図るドイツ人ピアニストの壮大な物語。メッセージ性の強いセリフには力がこもりクライマックス、吹雪の森を逃げ延びるソロシーンでは、感情の高ぶりが抑えられず涙をにじませるなど見る者を圧倒した。

 「小さいころから一人二役での芝居ごっこでよく遊んでいた」と明かしていた“経験値”は本物だ。下級生のころから演技派として注目を集め、2度の新人公演主演を経験し、最近では宝塚大劇場などでの本公演でも存在感は抜群。

 トップスターが珠城りょうから月城かなとに代わり、新生月組がスタートしたばかり。当然、風間の責任も大きくなる。来年元日、兵庫・宝塚大劇場で開幕する新トップお披露目公演に向け、中堅スター風間が最高の弾みをつけた。(土谷 美樹)

 ◇風間 柚乃(かざま・ゆの)5月1日生まれ、東京都出身。青山学院高を経て14年初舞台。18年「カンパニー」で新人公演初主演。身長1メートル69。愛称「おだちん」。

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