明大・宗山 完全復活!3度目1イニング2安打 骨折後51日で華麗な守備も披露

[ 2024年4月21日 05:00 ]

東京六大学野球・第2週第1日   明大21―2東大 ( 2024年4月20日    神宮 )

<明大・東大>2回、この回2本目の適時打を放つ明大・宗山(撮影・木村 揚輔)
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 今秋ドラフト1位候補の明大・宗山塁内野手(4年)が、東大とのリーグ戦初戦に「3番・遊撃」で出場。リーグ史上3位タイの1イニング12得点を奪った2回に、2安打2打点をマークするなど21―2の圧勝での先勝に貢献した。7球団のスカウトも攻守の活躍を改めて高く評価した。

 完全復活だ。2月29日のオープン戦で死球を受けて右肩甲骨を骨折。全治3カ月の重傷だったはずの宗山が、たった51日で神宮のグラウンドに立った。主将・3番打者として20安打21得点での白星発進に貢献。今季初戦を終え、ホッとしたように笑った。

 「もう(ケガを)気にせず100%でやれている。“間に合ってくれてよかったな”っていう感じです」

 間に合ったどころではなく、本領を発揮した。2回無死一、三塁から逆方向の左前へ5点目となる適時打。打者一巡した2死一、二塁でも中前適時打を放った。計16人で9安打などリーグ3位タイとなる1イニング12得点攻撃の中で、自身リーグ戦3度目の1イニング2安打をマーク。「勝負どころの打席は大事にしている」と涼しい顔で振り返った。射程に捉える大学の先輩・高山俊(現オイシックス)が持つリーグ最多131安打へ、今季初戦で通算96安打とした。

 力強いスイングに加え、守備では投手後方へのゴロで華麗なランニングスローも披露。集まった7球団9人のスカウトも改めて高い評価を口にした。西武・渡辺久信GMは「開幕に間に合ったことが凄い」と鉄人ぶりに驚嘆。広島・苑田聡彦スカウト統括部長は「すぐにドラフトがあってもいい」と話した。侍ジャパン・井端監督も視察。ケガで出場はなかったが、3月の欧州代表との侍ジャパン強化試合にはプロ選手とともに招集しており「守備は抜群ですしね。タイプ的には(元阪神、ロッテ)鳥谷選手タイプかなと思う」と評価した。

 80年以来44年ぶりに復刻したグレーのユニホームで、唯一フル出場。田中武宏監督は「散々、休んできたので責任を持って守りなさいということ」としつつ、復活に目を細めた。「とりあえず安打と打点が出たのが大きい。試合での不安はない」と宗山。超目玉と呼ばれるドラフトへ、順調に滑り出した。 (柳内 遼平)

 ≪20点以上3度目≫明大が2回に12得点。1イニング最多得点のリーグ記録は13点で、早大が1928年春の東大戦の7回、立大が2004年春の東大戦の3回に記録したのに次ぐ3位タイとなった。明大の1試合20点以上は1934年の慶大戦での21―8、2021年秋の東大戦での22―0以来5季ぶり3度目。1試合の最多得点は1929年春に慶大が東大戦で記録した29得点で、20得点以上の試合は21度目となった。

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