広島・奨成 「恩師」の前で決意の1本 広陵・中井監督、後輩部員が激励観戦「マツダスタジアムに…」

[ 2024年3月16日 06:45 ]

ウエスタンリーグ   広島1ー13阪神 ( 2024年3月15日    鳴尾浜 )

<ウエスタン 神・広>初回、広島・中村奨は内野安打を放つ(撮影・平嶋 理子)
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 ウエスタン・リーグが15日に開幕し、広島は阪神に1―13で敗れた。早期1軍昇格を目指す中村奨成外野手(24)は「4番・左翼」で先発出場。今春選抜に出場する母校・広陵高(広島)の中井哲之監督(61)と後輩部員らがスタンドで見守る中、初回に遊撃内野安打を放った。試合前には恩師から直接激励を受け、「マツダスタジアムに、みんなで見に来てもらえるよう、頑張りたい」と決意を新たにした。

 中村奨のもとに、恩師が激励に訪れた。それもウエスタン・リーグ開幕戦が行われた兵庫県西宮市の鳴尾浜球場に、だ。広陵の中井監督、後輩部員がスタンドで見守る中、懸命にボールに食らいつく姿を届けた。

 「いい当たりじゃなかったですけど、しっかり振り抜けた」
 初回2死二塁。西勇のシュートを三遊間に打ち返した。遊撃手の山田に逆シングルで捕球されるも、全力疾走で一塁を駆け抜け、今季の公式戦初打席初安打。一、三塁に好機を拡大し、先制点につながるお膳立てを果たした。

 18日開幕の選抜を前に、この日、広陵ナインは鳴尾浜球場の向かいにある鳴尾浜臨海公園野球場で練習を行っていた。中村奨は事前に、中井監督にウエスタン・阪神戦の遠征に同行することを伝えていたという。先発も同校OBの野村というタイミングも重なっての訪問となった。

 試合前には、その恩師から「しっかり頑張れよ!」と直接激励を受けた。そして、決意を新たにした。

 「2軍の試合に見に来てもらうより、やっぱりマツダスタジアムにみんなで見に来てもらえるよう頑張りたい」

 今春キャンプは2軍スタートも、宮崎・日南キャンプ第2クールから1軍昇格。沖縄2次キャンプも参加したが2月の紅白戦を含めた実戦で17打数4安打、打率・235と振るわずキャンプ打ち上げ後に2軍合流となった。だが、これでチャンスがなくなったわけではない。あくまで開幕1軍を目指し前を向く。

 「開幕まであと2週間ぐらいあるので、まだ(1軍は)諦めていない。今はとにかく結果を出すこと。内容もそうですし結果を求めて意識してやっている」

 恩師も「2軍で良くても、1軍で結果を残してのプロ野球選手。頑張ってもらいたい」とエールを送り、教え子の活躍を願った。不退転の覚悟で臨む7年目。中村奨は応援を力にはい上がり、恩返しを果たしてみせる。 (長谷川 凡記)

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