阪神 今年は「恐怖の7番」だ 坂本5戦連続安打 オープン戦打率・409に「恐ろしい」

[ 2024年3月16日 05:15 ]

オープン戦   阪神0ー0中日 ( 2024年3月15日    バンテリンD )

<中・神> 5回2死一塁、阪神・坂本は左前打を放つ(投手・柳)(撮影・大森 寛明)
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 阪神が攻略に苦しんだ中日・柳からチームで初めて快音を響かせたのは、「7番・捕手」の坂本だった。これで5試合連続安打とし、オープン戦打率・409。持ち前のインサイドワーク、巧みなフレーミングはもちろん、今年はここまで打力でも存在感を示す男が、キャリア初の開幕マスクへ猛進を止めない。

 「バットも打ち方も何も変えていません。昨年もこれを打つと決めたら振っているのですが、今年はそれで結果が出ている」

 好結果が続く現状を坂本らしく、冷静に受け止めた。5回2死一塁で迎えた第2打席。4回まで完全投球を許していた柳の直球を、左前に運んで好機を拡大した。得点にこそ結びつかなかったが、打線の厚みを感じさせる働きだった。

 昨季は打率・267、41打点の木浪が“恐怖の8番”の異名を取った。それなら昨季打率・226、21打点から大きく数字を伸ばしそうな予感のする坂本は今季、“恐怖の7番”となる可能性を秘める。水を向けられると「(恐怖の7番は)狙いません」と苦笑い。ただ7番として自身が果たすべき役割については、丁寧かつ明確に説明した。

 「相手が木浪を嫌がっているなら1つ前の僕で勝負してくる。そこで意味のある打席を心がけたい。1つでも先の塁に進める。二塁に送れば、木浪が歩かされても投手まで回って次の回に1番から始まる。1球でも粘ったり進めたり、チームバッティングをしたい」

 定評のあるリード面でも、開幕投手を務める青柳を6回無失点に導いた。キャンプから故障もなく、シーズンへの準備は着々。右肩肉離れでリハビリ中の梅野も復帰へ前進する中、坂本が9年目で初の開幕マスクへ近づいていることも確かだ。

 「(打率・409は)恐ろしいですね。シーズンが始まれば、また・000からスタートしないといけないんで」。背番号12が、これ以上ない春を過ごしていることは間違いない。(遠藤 礼)

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