阪神・青柳“開幕リハ”万全! 条件そろった“仮想G斬り” 三塁踏ませぬ6回零封も「高低が全然だった」

[ 2024年3月16日 05:15 ]

オープン戦   阪神0ー0中日 ( 2024年3月15日    バンテリンD )

<中・神>笑顔でバックに声をかける阪神・青柳(撮影・大森 寛明)
Photo By スポニチ

 「仮想・巨人」を零封!阪神・青柳晃洋投手(30)が15日の中日戦(バンテリンドーム)に先発し、6回4安打無失点と好投した。この日の舞台はドーム球場で、相手打線には左打者6人が並び、4番には右打者の中田が座った。まさに敵地で戦う「3・29」に予想される巨人の開幕オーダーに共通した特徴を持つ打線相手に要所を締め、完投ペースの6回84球で投げ終えた。猛虎のエースが、格好の“開幕リハ”を終えた。 

「3・29」へ視界は良好だ。6回4安打無失点。青柳は「今日みたいに試合前のピッチングが悪くてもゲームに入ってやって、ゲームをつくることができたというのは一つの収穫」と振り返った。

 決して本調子ではなかった。「横(のボールの精度)は良かったんですけど、高低が全然だった。高めに投げたボールが低めに行ったりとか、そういうボールも多かった」。それでも悪いなりに結果を残した部分に、価値を見いだす。初回を9球で片付けると、2回にはノイジーの好送球、続く3回には中野の好捕とバックにも助けられて要所を締めた。きっちりスコアボードに「0」を並べた。

 図らずも、「仮想・巨人」相手のマウンドだった。この日の中日打線は1番から大島、三好、高橋周と左打者が3人並び、4番に右打者の中田が座った。その後ろにも宇佐見、後藤、村松の左打者が並んで計6人がオーダーに名を連ねた。これは現時点で予想される巨人の開幕オーダーに酷似する。巨人も1番から吉川、佐々木、門脇と左が続き、4番は右の岡本和。6番から丸、オドーア、大城卓と計6人の左打者が並ぶ打線が想定される。しかも、この日の舞台は東京ドームと同じドーム。青柳は「まだ、あんまり(巨人のことは)考えてないです」と話すにとどめたが、まさに「3・29」の“リハ”と言えた。

 そんな試合で打たれた4安打は、全て左打者だった。昨季も対右の被打率・234に対し対左は同・283。それでも「僕とやる時は基本的にそう(左打者を並べる)。あんまり気にはしていないです」と意に介さない。4回無死一塁で4番・中田を二ゴロ併殺に仕留めたように、最終的に本塁に還さなければいいだけだ。

 昨季は完投0だったが、この日は9回換算126球という完投ペースの6回84球で投げ終えた。エースとして今季は完投増も視野に入る。これでオープン戦は2試合計10回無失点。7日に岡田監督から開幕投手を明言されてから2度目の調整登板を終え、残すは22日のオリックス戦(京セラドーム)1試合となった。「投げミスの確率を詰めていけたらいい」。2年連続の開幕戦へ向け、総仕上げに入る。(石崎 祥平)

続きを表示

この記事のフォト

「始球式」特集記事

「落合博満」特集記事

2024年3月16日のニュース