19歳道産子 阪神・門別が凱旋登板4回1失点 開幕ローテ入りへ「ないと言われているけど、目指したい」

[ 2024年3月3日 05:15 ]

オープン戦   阪神2ー3日本ハム ( 2024年3月2日    札幌D )

<日・神>力投する阪神・門別(撮影・須田 麻祐子)
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 開幕先発ローテーション入りは諦めない。北海道日高町出身の門別が、凱旋登板で堂々たる投球を披露した。19歳とは思えない、落ち着いたマウンドさばきで4回2安打1失点。降板後には、高卒2年目とは思えない、大胆な希望も口にした。

 「(監督から新聞紙面などを通じて)開幕ローテはないと言われている中ですけど、それでも開幕ローテを目指したいと思っている。どうなるか分からないけど、どんどん投げ続けてローテーションに入っていけたら」

 すでに岡田監督からは「(門別を)開幕ローテーションに入れたら怒られるわ。去年の6人に」と実質的に開幕ローテから外れる構想を明言されている。それでも諦めない。目標に向け、ガムシャラに腕を振り続ける。

 この日も、「開幕ローテ」を志願するだけの投球を展開した。初回は2奪三振。2回2死二塁で田宮に左前適時打を浴びても動じることはない。4回には先頭・今川に中越え二塁打を浴びながら、落ち着いて後続を断った。それでも「真っすぐもそうだし、変化球の精度にしても、スライダーが全然ストライクにならなかった。全然ダメです」と反省の弁をつらねるのだから、末恐ろしいばかりだ。

 見守った岡田監督も「まあ普通やろ。悪かったくらいちゃうか。フォアボールも2つ出しとったしな」と事もなげに評した。決して評価していないわけではない。期待が大きいからこそ求める基準が高くなるわけだ。加えて、英才教育の方針も判明。昨季、中継ぎからスタートした村上とは違い「門別は若いし、先発で育てなあかんのちゃう。先発やろ」と指揮官。先発一本でエース道を歩む。

 「今日は内角をしっかり攻められていたので、あそこは次の登板でも攻めていきたい」と門別。登板が見込まれる12日からのロッテ2連戦でも、開幕ローテ入りへ向けてアピールを続ける。 (松本 航亮)

 〇…門別の両親と恩師が、応援に駆けつけた。母・実保さんは「めちゃくちゃ緊張した。4回とかすごくハラハラしたけど、よかった」と安堵(あんど)の表情。父・竜也さんは「見てられなかったですよ。ドキドキしちゃって」と頭をかいた。

 高3夏の南北海道大会準決勝の敗戦以来、初めて門別の投球を生観戦した東海大札幌・大脇英徳監督は、同校OBの日本ハム・今川との対戦実現に「凄いこと。なかなかない」と感動。プロで奮闘する教え子の勇姿に「セットポジションに入ってからのリズムとか、成長している。相手からしたら嫌な投手になった」と目を細めた。

 ▼日本ハム新庄監督(門別について)良い投手。球の切れはスピードガン以上。(北海道に)門別って地域なかった?そこの子?素晴らしい投手になっていくんじゃないですか。

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