日本ハム・上原「1・8秒の差」で3戦無失点

[ 2024年2月26日 09:51 ]

オープン戦   日本ハム3-2広島 ( 2024年2月25日    名護 )

<日・広>力投する先発の上原(撮影・高橋 茂夫)
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 日本ハムの上原健太投手(29)が「1・8秒の差」を駆使し、開幕ローテーション争いに生き残った。1軍名護キャンプ打ち上げとなった25日、広島とのオープン戦で先発。この日最速1・11秒のクイックと、最遅2・91秒の2段モーションを投げ分け、その差1・8秒で4回1安打無失点に封じた。これで実戦3試合で計9イニング無失点。昨季は目前で脱落した開幕ローテーションへ、アピールを続ける。

 決して状態は良くなかった。それでも上原には無失点に抑える“武器”がある。今季最長となる4回を投げ、1安打無失点。「内容も納得いかない。メンタル面も荒れていた。その中でもゼロで帰ってくることができたのが唯一、良かった点かな」。初回から制球に苦しんだ中で、「1・8秒」の差が威力を発揮した。

 序盤から通常、2段モーション、クイックの3種類を使い分けて2回まで1安打無失点。3回1死から1番・久保にこの日最速となる1・11秒の高速クイックで右飛に打ち取れば、続く中村奨には最遅となる2・91の2段モーションを交えて最後は遊ゴロに仕留めた。その差1・8秒。4回もクイックを駆使して3者凡退に抑えた。

 「良くない時でも打ち取れる。良い材料になったし、そういう技術は絶対に必要」と上原。しかし、走者が出てしまえばクイックだけになり、打者のタイミングをずらすことができない。本人が一番理解しているだけに、「本当に四球を出したくないので。今、僕は監督以上に四球が嫌いです」と初回の四球を悔やんだ。

 ただ、今実戦3試合で計9イニング無失点。今キャンプは無失点締めで開幕ローテーション争いを生き残った。昨季はオープン戦で好投しながらも、開幕直前に争いに敗れた悔しさがある。「状態の良しあしはあると思うが、その中でも最低限の仕事をする。はっきりと見ている人に伝わるよう取り組みたい」と意気込んだ。(清藤 駿太)

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