【木田画伯の球界絵日記】チームが新時代を迎える今年の一字は「氣」 選手も思い切り「氣」を出して

[ 2023年1月8日 06:00 ]

木田画伯
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 日本ハムの木田優夫2軍監督(54)による「木田画伯の球界絵日記」、新年の第1弾は「今年の漢字」です。気迫、気合、気持ち、本気…多くの言葉に使われる「気」の旧字体である「氣」の一文字を今年のテーマに掲げました。「气(きがまえ)」に「米」と書く「氣」に野球につながる多くの思いを込め、今年の原稿には「氣」を使います。

 2023年もファイターズとこの絵日記をよろしくお願いします。
 新年1回目は誰も待ってはくれていないとは思いますが、恒例の一年のテーマとする漢字一文字を発表したいと思います。

 今年は「氣」です。 ジャイアンツ時代に合氣道の道場に連れて行っていただいたことがあるのですが、その後に少し勉強していたとき、「气」に「米」と書くこの「氣」という字のことを知りました。「き」という言葉はエネルギーなのだから八方に出していかなければいけないのに、一般的に使われる「气」に「メ」と書く「気」という字はそのエネルギーを「メ」=「〆(しめ)」てしまっている。だから、八方に広がるという意味を持つ「米」と書くこっちの「氣」という字を普段から使い、意識した方が良い、ということでした。

 僕自身はエネルギーだけでなく、氣持ちも出していくから氣持ちがつながり、チームプレーが成立するし、周りへの氣遣いができるからチームとしてまとまっていくと思っているので、野球というスポーツにとっても大切な字だと思っています。実際にそれらのことを僕ができているかと言えば、そうではないと思いますが、できていないからこそ意識して使っています。

 今年はファイターズにとって新球場になり、新時代を迎える大切な年だと思っています。選手には思い切り「氣」を出して、選手間だけでなく、ファンの皆さんとも氣持ちをつなげて、楽しく充実した一年にしてほしいと思っています。(日本ハム2軍監督)

 ≪“氣”に変換する手間は惜しまず≫「氣」という漢字は戦後に「気」に変換されたという。現在常用されている「気」は「气」に「メ」と書くが、この「メ」には「〆(しめる)」という意味があって「きを内に閉じ込める」ことから今も「氣」の方を使う人がいる。木田2軍監督もその一人なのだが「メールやLINEとか、どんな言葉も漢字変換すると“気”しか出てこない。一つ一つ“氣”に変換するのが面倒で」。でも、その手間は惜しまないそうだ。

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2023年1月8日のニュース