【22年ドラフト下位指名】日本ハム5位 奈良間大己 小柄な体に宿るスター級潜在能力

[ 2022年11月15日 06:00 ]

日本ハムと仮契約を終え、立正大・金剛監督と握手する奈良間(左)
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 走攻守の三拍子そろった男が、北の大地で名を上げる。日本ハムから5位指名を受けた立正大・奈良間大己内野手(22)は、常葉大菊川時代には高校日本代表入りし、大学では主将を務めた。1メートル72と小柄ながら、潜在能力は上位指名の選手にも全く引けを取らない。プロの舞台で、レギュラーを狙う。

 10日に行われた入団交渉。仮契約を結んだ奈良間は、プロとしての一歩を踏み出し「本当にファイターズの一員になるんだなということと、自分の中で活躍したいという決意が固まりました」と気を引き締めた。

 広角に打てる打撃とそつのない守備に加え、50メートル走5秒8の俊足も兼ね備える内野手だ。今季は東都大学野球2部リーグでプレーし、主将としてチームを引っ張った。熱心にリーグ戦の視察に訪れ、ポテンシャルの高さを評価していた担当の坂本晃一スカウトからは「一人の個人事業主になる」とプロとしての自覚を求められ、「自分を大きくしないといけない」と感じた。

 来年からは主戦場を北海道に移し、新球場でプレーすることもある。同じパ・リーグで対戦する可能性もあるロッテ・佐々木朗のイメージを問われ「一級品だと思うので、打たないと自分もこの職業を長く続けていけないと思う。そういうボールも打てるようにと思って練習しています」と1学年下の最速164キロ右腕を意識した。

 常葉大菊川3年の時には夏の甲子園で打率・308、1本塁打をマーク。U18日本代表でも主力として活躍したものの、ドラフト指名はならなかった。4年の時を経て、たどり着いた夢の舞台。同じドラフト5位(89年阪神)からメジャーでもプレーした新庄監督が率いる。「イメージはスーパースター。将来的にはああいう華のある選手、球界を代表する選手になれたら」と目を輝かせる。

 今季新人内野手としてアピールした上川畑ら、ライバルの若手は多いが「全てを出し切らないとレギュラーにはなれない。全て出せるような準備をしていきたい」と奈良間。競争の激しい世界を勝ち抜いてみせる。(田中 健人)

 ◇奈良間 大己(ならま・たいき)2000年(平12)5月8日生まれ、静岡県菊川市出身の22歳。堀之内小1年から野球を始める。菊川西中では「小笠浜岡リトルシニア」でプレー。常葉大菊川では1年秋から遊撃手でレギュラー。主将として出場した3年夏の県大会で打率.818を記録し、甲子園では16強入り。立正大では1年秋から遊撃手のレギュラーに定着。1メートル72、72キロ。右投げ右打ち。

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