中畑清氏 短期決戦のWBC打撃集中のための守備位置固定を

[ 2022年11月15日 05:30 ]

侍ジャパンの栗山監督
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 【キヨシスタイル!】侍ジャパンが強化試合に4戦全勝。来年3月の本番、WBC1次ラウンドで同じ組に入るオーストラリアには8―1、9―0と快勝した。

 3戦連発した4番の村上(ヤクルト)を中心によく打った。でもね。いい投手と当たったら、そう簡単には点が取れない。いかに1点を奪い、どう守るか。

 しっかりしたディフェンスが求められる短期決戦。栗山監督は野手に複数ポジションを守らせようとしているみたいだけど、ちょっと気になるな。打撃に集中させるためにも守りに不安を持たせたくないんだよね。

 WBCの選手枠は五輪の24人より4人多い28人。複数のポジションをこなせるバックアップの選手は必要だけど、スタメンから出る選手に無理して不慣れなポジションを守らせなくても、十分いいチームがつくれる。私が思い描くドリームチーム。先発オーダーはこうだ。

 (8)柳田(ソフトバンク)
 (4)牧(DeNA)
 DH大谷(エンゼルス)
 (5)村上(ヤクルト)
 (9)鈴木(カブス)
 (7)吉田正(オリックス)
 (3)山川(西武)
 (2)甲斐(ソフトバンク)
 (6)源田(西武)

 レギュラーはある程度固定した方が集中力は高まるだろうし、控えに回る選手も役割分担がはっきりして準備しやすい。山田、塩見(ともにヤクルト)、岡本和(巨人)、佐藤輝(阪神)、近藤(日本ハム)…。

 ここぞの場面では代走に周東(ソフトバンク)、近本(阪神)を投入。この2人、足のスペシャリストとしてだけじゃなく、守備も打撃も十分こなせるんだけどね。

 投手陣は球数制限を考えて先発、第2先発にダルビッシュ(パドレス)、山本(オリックス)、千賀(ソフトバンク)、今永(DeNA)、佐々木朗(ロッテ)、高橋(ヤクルト)、戸郷(巨人)…。中継ぎには左の菊池(ブルージェイズ)を入れ、右は伊藤(日本ハム)、山崎颯(オリックス)、湯浅(阪神)…。

 そして抑えは大勢(巨人)ともう一枚。ここ一番では大谷に最後のマウンドを託したいな。試合状況を見ながら打席の合間にブルペンに入ってさ。ああ、夢がどんどん膨らんでくる。(スポニチ本紙評論家・中畑 清)

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2022年11月15日のニュース