伏見 日本ハム入り決意 オリからFA、古巣に愛着も「凄い誠意」新庄監督からのラブコールに応えた

[ 2022年11月15日 05:00 ]

日本ハム入りを決断した伏見
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 国内FA権を行使したオリックス・伏見寅威捕手(32)が日本ハム入りを決意したことが14日、分かった。北海道千歳市出身の伏見は10年在籍したオリックスへの愛着も示していたが、交渉解禁日の11日に即日アタックした地元球団の条件面も含めた最大限の誠意を感じ、悩み抜いた末に大きな決断を下した。オリックスのリーグ連覇に貢献した扇の要が、9年ぶりの最下位から日本一を狙う日本ハムの救世主となる。

 伏見が地元・北海道に帰ってくる。複数の球界関係者によると、伏見はこの日までに日本ハムへの移籍を決意した。今季はチームの捕手最多となる76試合に出場してリーグ連覇と日本一に貢献した伏見は、今季年俸4500万円で、人的補償や金銭補償の発生しないCランクとみられ、複数球団が水面下で調査を進めていた。その中で交渉解禁日に即日アタックしてくれた地元球団の熱意を感じ取り、プロ11年目は故郷で再出発することになった。

 沖縄での秋季キャンプに参加中の新庄監督は、FA選手との交渉が解禁となった11日に「優勝を目指す上で伏見君の力を貸してほしい。北海道出身で地元愛もあると思う。ぜひ来てもらいたい」とラブコール。球団も同日に伏見に複数年契約の好条件を提示していた。13日に大阪・舞洲の球団施設で取材に応じた伏見は、10年間在籍したオリックスに「やっぱり愛着があります」としつつも、日本ハムに対して「すぐに声を掛けてもらい、条件面でも高い評価をしていただき、凄い誠意を感じています」と話していた。

 「来年は2位も6位も一緒。日本一だけを目指してブレずに戦っていきたい」という新庄監督の号令の下、今オフは31年ぶりとなる3件の交換トレードを既に成立。過去にFA選手獲得は05年の稲葉篤紀(現GM)と17年の鶴岡慎也だけだったが、球団の本気度をうかがわせる補強が続いている。

 日本ハムは今季、宇佐見が捕手では最多の67試合に先発し、自己最多81試合に出場。打撃でも打率・256でキャリアハイの5本塁打を放ったが、定位置をつかみ取るまでには至らなかった。チームにとって正捕手育成は長年の課題。新庄監督は伏見の加入によって正捕手争いが「競争の嵐」になることを期待している。勝ち方を熟知した伏見は、9年ぶりの最下位から日本一を狙う日本ハムにとっては頼もしい存在となる。

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2022年11月15日のニュース