青柳が阪神大逆転Vのけん引役!自身10連勝へDeNA戦先陣「勝ちへの思いは強い」

[ 2022年8月9日 05:15 ]

笑顔でキャッチボールを行う阪神・青柳(撮影・北條 貴史)
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 阪神の青柳晃洋投手(28)が、大逆転Vのけん引役になる。9日のDeNA戦(横浜)に先発予定の右腕は、球団では史上6人目となる自身10連勝へ向けて快投を宣言。16日から敵地で相まみえる首位・ヤクルトとの3連戦までに、8・5あるゲーム差を少しでも縮める覚悟だ。

 球団史に名を残す自身10連勝をかけた一戦も、青柳は笑顔を交えて意気込んだ。

 「(10連勝のプレッシャーは)全くないです(笑い)」

 重圧を笑い飛ばした代わりに口にしたのは勝利への執念だ。

 「ここから全部大事な試合ですけど、優勝するには勝つしかないんで、僕たちは。相手が負けるか僕たちが勝つか。プレッシャーはないですけど、勝ちへの思いは強いと思います」

 前回2日の巨人戦は6回3失点で今季12勝目をマークし、自身の後半戦初登板も白星スタートで9連勝とした。9日勝てば早くもキャリアハイの13勝。ただ、個人の節目には目もくれず「チームが勝ちたいなって。(ヤクルトと)8・5ゲーム差まで来てる。このままいい感じで勝っていきたいなって思います」と逃げる“獲物”に狙いを定めた。

 首位を独走するヤクルトとの差はまだある。ただ、その背中が大きくなってきていることも実感しているだけに、一つも落とせない意識はより強い。16日からは敵地でヤクルトとの3連戦。“天王山”とするためにも、チームにとっての6連戦の初戦の重要性は分かっている。

 「僕的には、今年一番DeNA戦で打たれていますし、0点で抑えた試合もない。本当にいいバッターがいるチーム。勝ってはいますけど、一番警戒しないといけないチーム」

 今季は3登板で3勝も、防御率3・00は同一リーグの球団別ワーストと油断はできない。牧、佐野らの中軸だけでなく、今季も1被弾するなど“青柳キラー”の神里も警戒。「相性が悪いバッターは、どうにかして抑えていかないと」と表情を引き締めた。

 先発陣の柱で、チームをけん引する気概は十分。8日の甲子園室内での指名練習でも自身の後に続いてカード2戦目に投げる才木に「才木は(今年)DeNA戦が初めてなんで。牧はどんなバッターかとか」と助言する場面もあった。

 「横浜は思い出があるので来てくれる方も多い。地元で勝ちたいしいい姿を見せたい」。観戦予定の母を含め地元からの応援も力にし、ツバメに重圧をかける1勝を手にする。(遠藤 礼)

 《井川以来19年ぶり》青柳(神)がシーズン10連勝すれば、阪神投手では03年井川慶の12連勝以来19年ぶり。過去5人で6度記録しており、最長は1リーグ時代の47年、御園生崇男の13連勝。

 《史上最大の逆転劇へ》阪神は7月4日時点で首位・ヤクルトにつけられていた最大17ゲーム差を半分の8・5ゲーム差まで縮め、シーズン残り40試合での逆転優勝を狙う。過去10ゲーム差以上を逆転して優勝した7チームで、残り40試合時点の最大ゲーム差は63年西鉄の7・5ゲーム差。同チームはプロ野球史上最大となる14・5ゲーム差からの逆転優勝を果たしており、今季阪神が優勝すれば、最大ゲーム差逆転、残り40試合時点ゲーム差逆転の両方で上回ることになる。もちろん実現は容易ではないが、23試合で8・5ゲームを縮めた実績を見れば、決して不可能な数字ではない。

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2022年8月9日のニュース