【甲子園】社、快勝もガッツポーズなし…集団感染の県岐阜商に敬意「対戦できる喜びを感じてプレー」

[ 2022年8月9日 19:12 ]

第104回全国高校野球選手権 1回戦   社10-1県岐阜商 ( 2022年8月9日    甲子園 )

<社・県岐阜商>9回1失点の好投を見せた社・堀田(撮影・北條 貴史)
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 初出場の社(兵庫)が、2年連続30回目出場の県岐阜商(岐阜)を10-1で下した。

 序盤で一気に試合を決めた。初回に3番・福谷の右前適時打で先制。さらに2回と3回はともに打者一巡の猛攻で、それぞれ4点、3点を奪い、県岐阜商を突き放した。投げては先発・堀田が1失点完投。四死球を1つも与えなかったように、コントロールの良さが光った。

 ゲームセット直後、選手にガッツポーズや笑顔などはなく、粛々と整列。この場面について主将の後藤は、「僕たちが相手側の立場だったら、大分苦しい状況ですので、相手への敬意を忘れず、対戦できることの喜びを感じてプレーしていました。(チームメイトとは)対戦相手がいる喜びを感じてやっていこうと話していました」と振り返った。

 また、山本巧監督も勝利の喜びよりも、県岐阜商への思いが先に口をついた。自校の校歌が流れる中、「県立岐阜商さんの10名の選手が自宅待機、静養を余儀なくされていること、これは事実としてありますので、そのことを考えていました」と神妙な面持ちで語った。その上で選手に対しては「意思統一して準備してきたことを、この舞台でもやろうとし続けられた」と評価。中でも好投した堀田については、「立ち上がり、まだまだ本調子じゃなかったと思うんですけど修正してくれた。キャッチャーの笠井もよくリードしてくれて、試合をつくってくれたと思います」と感謝した。

 4強まで勝ち進んだ04年選抜以来の甲子園で、まずは初戦突破。「良かったプレーもたくさんあったんですけど、これで選手達も少し慣れていくのではないかと思いますので、あとでしっかり反省をして、次に備えたいと思います」と山本監督。14日の2回戦では二松学舎大付(東東京)と対戦する。

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