【若トラ駆ケル】ドラ1・森木大智 睡眠、入浴、SNS…徹底自己管理で試行錯誤

[ 2022年8月9日 07:00 ]

阪神・森木
Photo By スポニチ

 鳴尾浜で牙を研ぐ選手を取り上げる「若トラ駆ケル」。第4回はドラフト1位の森木大智投手(19)。今季中の1軍昇格を目指して鍛錬を積み重ねる右腕の、グラウンド外での取り組みに阪井日向記者が迫った。

 酷暑の夏が本格化するにつれて、森木のパフォーマンスは向上の一途をたどっている。先月17日のウエスタン・中日戦では、プロ初の中6日で登板しながら6回2安打無失点の快投。フレッシュ球宴、U―23NPB選抜として出場したプロアマ交流戦でもそれぞれ1回無失点と、潜在能力の高さを見せつけた。

 「僕は(疲れは)ないですね。ちゃんと寝ているんで。睡眠への入り方とかも、いろいろ調べて試してやっています」

 ベストパフォーマンスを発揮するために、コンディション調整には細部にまで気を配る。睡眠時間は基本7時間。入浴は38℃から41℃の浴槽で、首までつかるパターンとみぞおちまでつかるパターンを10分ずつ。自律神経の活性化のために交代浴も行う。睡眠前には目に入る刺激を抑えるために、「SNSとかも1日何分までと時間を管理して。気になってやっぱり見ちゃうので、それを無くすために」と徹底した自己管理ぶりだ。だが、ここまで挙げた調整法はいずれも試行錯誤の段階。「いろいろ探りながらやってみて、ベストを見つけていく段階。まだまだ試せてないこともあるし、計画的に挑戦していく感じ」と、最善策を模索する日々を過ごす。その姿勢にはまだ19歳ながらプロとしての向上心と、自覚がにじみ出る。

 「何事もやってみないと分からないんで、ちょっとかじるだけじゃなくて続けてベストを見つけて、その都度更新していけるように。好きなこと(をプロとして)やっているんで。うまくなりたい、それだけです」

 投球面において参考にしている投手の1人が、日本ハム・伊藤だ。「ギアを上げる時はギアを上げて、ちょっと自分より力が劣っているバッターには遊びでやったり。ああいう余裕があるピッチャーになれれば、自分の幅も広がってくるのかなって」。数多くの投手がいる中で、伊藤を挙げたのにも確固たる理由がある。

 「“この人すげえ”だけで選ばないようにしていて。部位をちゃんと見て、股関節のハマり方とか、膝の角度とかも似ていますし。いろいろ見ています」

 理想とする力配分に関しては「今はその辺にトライしているところなので、まだうまくいっているとは言えないです」としつつ、「でもちょっとずつ感覚をつかみつつある感じなので、楽しみ」とも口にした。ここまで順調な道のりを歩む1年目において、見据える目標は一つ。「後は(2軍で)コンスタントにチームの勝利に貢献できるようになって。それで、今シーズン中に1軍の試合で投げられるように」。さらなるアピールを続け、1軍昇格を狙う。(阪井 日向)

続きを表示

2022年8月9日のニュース