坂本 5戦連続完投勝利!都雪谷が決勝進出

[ 2009年7月28日 06:00 ]

<成立学園・都雪谷>1失点ながらも完投勝利を飾った都雪谷先発・坂本

 第91回全国高校野球選手権大会(8月8日開幕、甲子園)の地方大会は27日、決勝3大会を含む25大会65試合が行われた。東東京大会では準決勝が行われ、6年ぶり2度目の出場を狙う都雪谷が成立学園を7―1で下し、帝京とともに決勝進出を果たした。28日は決勝13大会を含む、28大会55試合が行われる。

【試合結果


 【東東京・都雪谷7―1成立学園】6年ぶり2度目の決勝進出。それでもマウンドでの抱擁や、ガッツポーズはなかった。淡々と整列に向かう都雪谷の視線は、既に決勝の帝京戦に向いていた。
 「正直言って、監督としては準々決勝の国士舘より楽に戦えると思ってました。この代の子たちは持ってるパフォーマンスを出せば上位に行けるチームですから」。当たり前のように準決勝を突破したナインの姿を相原監督はこう評した。
 唯一の危ぐは準々決勝の難関を越えたことで生じる達成感だった。それを払しょくするため、指揮官は試合前のミーティングで熱弁を振るった。「このゲームに人生を懸けろ。きょうの試合は人生を懸けてもいい舞台だ!」。終わってみれば7安打で7点を奪い、終始リードを保った。心配は杞憂(きゆう)に終わった。
 決勝進出の要因は何といってもエース坂本。この日は165球を投げ抜き、12奪三振の力投。初戦の大東大一戦以来、5試合連続完投勝利で投球数は実に703球となった。「スタミナは走り込んできたので大丈夫です。帝京戦も投げます」。昨夏は夏バテで食事もろくに取れず体力不足を痛感した。そのため学校周辺を1日6キロ走り、今夏に向けた体力アップを図ってきた。一方で連日、整体師のもとに通い疲労回復にも余念がない。「帝京は1度も対戦したことないので挑戦したい」と静かに闘志を燃やした。
 指揮官にとってはリベンジ戦でもある。就任2年目の95年に初のベスト4進出も、準決勝で帝京に5回コールド負け。強豪校のレベルを痛切に思い知らされた。「胸を借りるなんて言いたくない。ぶっつぶす気持ちでいかないと」。都立勢としてではなく、一強豪校として帝京に真正面から挑む。

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2009年7月28日のニュース