【カーリング】日本代表フォルティウス 金メダルは夢物語じゃない――12日1次L初戦、阿部晋也展望

[ 2026年2月11日 06:00 ]

ミラノ・コルティナ五輪

女子日本代表「フォルティウス」メンバー
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 カーリング女子日本代表のフォルティウスは、12日に1次リーグ初戦を迎える。06、10年五輪女子代表監督を務め、今大会ではスポニチで解説を担当する北海道コンサドーレ札幌スキップの阿部晋也(46)に展望を聞いた。ロコ・ソラーレが代表として出場した18年平昌の銅、22年北京の銀に続く日本女子3大会連続メダル獲得へ、勝負のポイントを読み解く。(取材・構成 中村 文香)

 日本カーリング史上初の金メダルを目指す戦いが、いよいよ幕を開ける。女子代表のフォルティウスは、金メダル獲得を掲げてチームづくりを進めてきた。男女の違いはあるものの、多くの大会で同じアイスに立ってきた阿部だからこそ見えるものがある。

 「本人たちはずっと“五輪で金メダル”と言い続けてきた。それは夢物語じゃないと感じる。もちろん、対戦する国も同じ思いで挑んでくるので簡単な道ではないが、実現する可能性は十分にある」

 日本代表決定戦、五輪世界最終予選を勝ち抜いて念願の五輪の舞台にたどり着いた。阿部は「元々実力の高いチーム。ここが大きく変わったというより、チーム全体がブラッシュアップされた」と評価。最大の強みとして、完成度の高いチームワークを挙げた。

 中心にいるのがスキップの吉村だ。ジュニア時代からコーチとしても見てきた阿部は「冷静に見えるが内に秘めるものは強い。理詰めというより、感性を大事にする選手」と明かす。その吉村の技術的な強みとして挙げたのが、ダブルテイクアウトやランバックといった、2つ以上のストーンを動かしたり、はじいたりするショットの巧みさ。「彼女が初戦から火が付いた状態で入れば、非常に面白い大会になる」と予告する。

 まず総当たりの1次リーグを勝ち上がることが不可欠。阿部が第一関門に位置づけるのが初日の2試合だ。世界ランク5位の日本は、初戦で前回北京五輪銅メダルのスウェーデン、2戦目に同ランク8位のデンマークと対戦する。「最初の2戦は両方勝っておきたい。特にデュポン姉妹が中心のデンマークはダークホース的な存在」。姉デニスは5度目の五輪と経験豊富。1月のツアー大会決勝でロコ・ソラーレを破って優勝するなど勢いも十分だ。

 そしてメダルマッチで大きな壁となるのが世界ランク1位のスイスと同2位のカナダの2強。「この2チームは抜けている」と断言する。スイスは司令塔のシルバーナ・ティリンツォーニと、フォースの連係に注目。カナダはスキップのレーチェル・ホーマン中心の攻撃的なチームで、「巧みな試合運びが強さ。百戦錬磨という言葉が合う」と評した。

 日本女子としては18年平昌の銅、22年北京の銀に続く五輪3大会連続メダルが懸かっている。「世界のトップと十分に渡り合える、魅力あるチーム。五輪を通じて、このチームが出るべくして出たという“ストーリー”が伝われば」と阿部。ラテン語で「より強く」を意味するチーム名を、五輪の舞台で体現する。

 ◇阿部 晋也(あべ・しんや)1980年(昭55)1月6日生まれ、北海道北見市(旧常呂町)出身の46歳。小1で競技を始める。96年の日本選手権で「アイスマン」のメンバーとして初優勝。05年にチーム青森のコーチに就任。06年トリノ五輪、10年バンクーバー五輪では女子代表監督を務める。12年に現役復帰。18年に北海道コンサドーレ札幌を発足させ、同年度から日本選手権3連覇を果たす。1メートル77。

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