21年ぶり大混戦、またも新入幕Vの可能性!3敗守った欧勝馬「楽しくやりたい」24日に母と弟が初来日

[ 2024年5月24日 04:30 ]

大相撲夏場所12日目 ( 2024年5月24日    両国国技館 )

<夏場所12日目>正代(左)をはたき込みで破る欧勝馬(撮影・久冨木 修) 
Photo By スポニチ

 新入幕の欧勝馬が正代をはたき込みで破って3敗を守った。2敗で単独首位だった湘南乃海が敗れたことで首位に並んだ。先場所、尊富士が110年ぶりに成し遂げた「新入幕優勝」が2場所連続で見られる可能性も出てきた。3敗は大関・琴桜、新小結・大の里、平幕・湘南乃海、欧勝馬のいずれも優勝経験がない4人。12日目終了時に3敗がトップとなるのは03年名古屋場所以来で、21年ぶりのまれに見る大混戦となった。

 今場所も新入幕が躍動している。1メートル90、158キロと堂々たる体格の欧勝馬は前傾姿勢で距離を取っておいてのはたき込みで正代を退けた。「差させないように、狙い通り。(前日に)勝ち越したので気楽に集中できた。勝っているので楽しい」とフレッシュな笑顔を見せた。

 日体大柏高時代はレスリングで高校総体を制し、相撲は日体大進学後に始めて4年時に学生横綱。入門から2年半で新入幕を果たした。9年前の春にモンゴルから同じ飛行機で来日した盟友・豊昇龍との対戦を熱望しており「当たるためには勝ち星を増やさないと」と優勝争いに絡むことを見据えてここまで星を伸ばしてきた。

 母国では幕内のみテレビ中継されており、今場所から見られるようになった家族とは毎日のように電話で連絡を取っているという。遠く離れた故郷から声援を送る母と弟は、きょう24日に初めて来日する予定。久々の再会を最高の形で迎えるためにも、さらに勝ち星を上積みしたいところだ。13日目は、初めての幕内後半戦で関脇・若元春に挑む。「胸を借りるつもりで楽しくやりたい」と、役力士との対戦を前に心を躍らせた。

 初場所の大の里、春場所の尊富士に続く新入幕の快進撃。大の里は日体大の後輩で、尊富士には大学時代に2度勝っている。それだけに「凄いと思うけど、自分にもチャンスあるかな」と幕内最高優勝を現実的に捉えている。先場所の尊富士が達成するまで110年間、誰も成し得なかった歴史的偉業の再現は決して夢物語ではない。 (前川 晋作)

続きを表示

「羽生結弦」特集記事

「テニス」特集記事

2024年5月24日のニュース