元十両・輝鵬改め川副が三段目で249日ぶり白星「今回はサプライズ」左足手術から半年…本格復帰見据え

[ 2024年5月24日 14:06 ]

大相撲夏場所13日目 ( 2024年5月24日    東京・両国国技館 )

<大相撲夏場所13日目>津軽海を寄り切りで破った川副(左)=撮影・西海健太郎
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 元十両で今場所からしこ名を本名に戻した東三段目84枚目の輝鵬改め川副(25=伊勢ケ浜部屋)が津軽海(28=玉ノ井部屋)を下し、昨年秋場所9日目以来249日ぶりの白星を挙げた。

 幕下15枚目格付け出しデビューから負け越しなしで十両まで駆け上がった川副にとって三段目の土俵は初めて。しこ名が呼び上げられると、まだ観客の入りがまばらな館内から大きな拍手が起こった。立ち合い胸から当たって右四つに組み合うと、両まわしを引き付けて吊り気味に寄って寄り切り。「久しぶりすぎて緊張しました。この景色、懐かしい…と」。8カ月ぶりの復帰戦に感慨を込めた。取組を終えた花道では宮城野親方(元横綱・白鵬)から「緊張したか?」と声を掛けられた。「緊張しかしてないです。毒素みたいな変な汗かいちゃってる(笑)」。饒舌に笑う、持ち前の明るさも戻ってきた。

 川副は十両2場所目だった昨年秋場所を途中休場し、11月1日に左足リスフラン関節靱帯を再建手術。3場所連続全休で三段目下位まで番付を下げた。しこ名を本名の「川副」に戻して心機一転、今場所から復帰する予定だったが間に合わず初日からは休場していた。最後の7番相撲だけ出場。「今回はサプライズでした。あれ?出てるんだ!って思わせちゃおうかな」と冗談交じりに笑いながらも「本場所の雰囲気の確認。前までとは違う緊張を初日ではなく味わえたのがよかった。この一番が来場所に生きてくる」と、本格復帰を見据えた1日限りの復帰だったことを明かした。

 来場所は序二段まで番付を落とすが、1勝したことで下がり幅を少し抑えることができた。左足の回復状況は「6~7割」という。部屋閉鎖で4月から伊勢ケ浜部屋へ転籍し、関取7人もいる充実した稽古環境となった。「キツい稽古でもまれてもう一段階強くなれれば」。名古屋場所での完全復活へ向け、生まれ変わった姿を見せることを誓った。

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