【ラグビーW杯】準々決勝は全カード「北VS南」どうなる世界の勢力図

[ 2023年10月14日 16:07 ]

ラグビーW杯フランス大会準々決勝   ウェールズ―アルゼンチン ( 2023年10月14日    マルセイユ )

アイルランドのファレル監督(AP)
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 ラグビーW杯フランス大会は、いよいよ日本時間15日0時(14日24時)キックオフのウェールズ―アルゼンチン戦を皮切りに、準々決勝が行われる。今大会は準々決勝4試合が全て、北半球勢VS南半球勢の構図。W杯では長年タイトルをほしいままにしてきた南半球勢を、20年以降に一気に巻き返した北半球勢が迎え撃つ形となる。

 4試合全てが「北VS南」となるのは、99年大会以来、6大会ぶり2度目。この時は南の3勝1敗となり、決勝ではオーストラリアがフランスを35―12で破り、2大会ぶり2度目の優勝を果たした。過去9大会の優勝回数は南半球のニュージーランド、南アフリカが3度ずつ、オーストラリアが2度で、北半球勢は03年大会を制したイングランドの一度しかない。15年大会では南半球勢が4強を占める初のケースとなったが、19年大会の4強は北と南で2カ国ずつ。それから4年。今大会は1次リーグ各組の1位は全て北半球勢と、4年で一気に勢力図を塗り替えた。

 勢力図が変わった要因の一つとされるのが、新型コロナウイルスへの対応の差だ。例年2、3月に行われる欧州6カ国対抗は20年3月第1週で一度は中止に追い込まれたが、残り試合を10月下旬に消化。欧州では各国リーグも同年秋には再開した。一方の南半球では各国が厳しい渡航制限、入国制限が敷かれたため、ラグビーチャンピオンシップに19念W杯王者の南アフリカが参戦できず。スーパーラグビーも実質的に国内リーグとして開催され、全体的な強化の停滞を招いた。

 日本と同様、20年はテストマッチを1試合も実施できなかった南アフリカは21年、22年とテストマッチで8勝5敗と苦しんだものの、W杯イヤーの今季は巻き返し、優勝候補の一角に挙がる。それでも「死の組」だった1次リーグB組では世界ランキング1位のアイルランドに8―13で敗戦。3年前の余波が残るとの見方もある。

 北半球勢が準々決勝4試合を勝ち越せば、史上初のケース。同時に03年イングランド以来の優勝国が生まれる可能性もグッと高まる。各国の威信をかけた戦いとともに、北と南の勢力図争いにも注目だ。

 ▽準々決勝の予定(※時間は全て日本時間)
 ・ウェールズ(C組1位)―アルゼンチン(D組2位) 14日24時、マルセイユ
 ・アイルランド(B組1位)―ニュージーランド(A組2位) 14日28時、サンドニ
 ・イングランド(D組1位)―フィジー(C組2位) 15日24時、マルセイユ
 ・フランス(A組1位)―南アフリカ(B組2位) 15日28時、サンドニ

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