マラソン・大迫 “孤高トレ”効果でパリ切符だ! MGCへ米で3カ月一人で過ごし「状態は非常に良い」

[ 2023年10月14日 04:45 ]

壇上で取材に応じる大迫(撮影・村上 大輔)
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 15日に東京・国立競技場発着で開催されるマラソンパリ五輪代表選考会「マラソングランドチャンピオンシップ(MGC)」に出場する男子61人、女子24人の会見が13日、都内で行われ、男子で東京五輪6位の大迫傑(32=ナイキ)は3カ月にもわたる孤独な練習で追い込み、前回3位で逃した一発内定へ自信を見せた。ともに自己ベストトップで優勝候補の鈴木健吾(28=富士通)、一山麻緒(26=資生堂)は夫婦でのパリ切符を狙う。

 いったい大迫は、何をしてきたのか。戦況を大きく左右する男は、修業ともいえる孤独な鍛錬を積んでいた。米アリゾナ州フラッグスタッフ。何度も訪れた高地だが、今回はたった一人で7月から約3カ月を過ごした。「前回以上のトレーニングを一人で淡々とこなすことが自信につながる」。その時間が血肉となっている。「体の状態は非常に良い。心身ともにベストな状態で臨みたい」。その言葉に、確かな自信が宿った。

 あえての選択だった。最近はパートナーをつけた練習が「トゥー・マッチ(過剰)」と感じていた。「必要ないものを取り除いていった」と言い、フラッグスタッフでは「なぜMGCを走りたいのか、なぜマラソンを走りたいのか」と自問自答し続けた。気付けたのは、戦いを欲する本能。「誰かと競い合ってることや、自分の思っていることを走りで表現するのが好き」。原点を見つめ直し、号砲を待つ。

 上位2人がパリ五輪出場を決めるが、夢舞台への思い、レースプランなど全て明言を避けている。「自身にプレッシャーをずっとかけてきた。あえてこの場で言うのは僕らしくない」。前回は終盤の競り合いで敗れ、3位だった。あれから4年がたち、東京五輪や現役引退を経て、勝負の舞台に戻ってきた。「ベストを尽くせば良い。その結果、上位に食い込めたら、優勝できたら」。円熟の大迫が、いよいよベールを脱ぐ。

 ▼マラソンパリ五輪への道 男女とも3枠で、まずMGC上位2人が一発内定。もう1枠は今年12月から始まる「MGCファイナルチャレンジ」で設定記録(男子2時間5分50秒、女子2時間21分41秒)を突破した記録最上位の選手1人が内定。対象レースは福岡国際、大阪、東京の男子3大会、大阪国際女子、名古屋ウィメンズの女子2大会。該当選手がいない場合は、MGC3位が出場権を得る。

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