三浦龍司 異次元の独り旅で3連覇 男子3000メートル障害で世界陸上代表内定  

[ 2023年6月3日 05:10 ]

陸上 日本選手権第2日 ( 2023年6月2日    大阪・ヤンマースタジアム長居 )

男子3000メートル障害で優勝した三浦龍司(撮影・平嶋 理子)
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 8月の世界選手権(ハンガリー・ブダペスト)の代表選考を兼ねて行われ、男子3000メートル障害で東京五輪7位の三浦龍司(21=順大)が8分21秒41で3連覇を達成した。既に参加標準記録を突破しているため、選考条件の3位以内を満たして2大会連続の代表入りが内定した。

 一人だけ次元が違った。三浦は1周目でトップに立つと、残り3周を過ぎてから一気にスパート。圧巻の独り旅だった。「連覇はこだわりなかったけど、結果的に継続できてうれしい。勝ち切れたのは収穫」。優勝が当たり前かのように、ひょうひょうと語った。

 トップで見ていた景色は、目先のゴールでなく世界との差だった。この日のレースは最後の水濠(すいごう)のハードリングでタイミングが合わずにバランスを崩したことが悔しい。「そこがどうしてか考えないといけない」と反省を忘れなかった。

 21年東京五輪は「勢い」で7位入賞。それでも、昨夏の世界選手権は予選敗退と現実を突きつけられた。昨秋は世界最高峰のダイヤモンドリーグファイナルも経験し「選手としての強さ、厚みを感じた。そこに肩を並べたい」と出直しを誓って、ここまで来た。

 大学4年となり、長距離ブロックの主将に立候補して就任。「素行が良くなった。寝坊がなくなった。年明けからゼロ」と優等生が冗談めかして語るが、競技に対する姿勢もさらに真摯(しんし)になっている。

 今大会の優勝で世界選手権出場が内定。「スタートラインに立たないことには、雪辱を果たすことにつながらない。権利を得たことがうれしい」。一回り強くなった三浦が、再び世界に挑戦する。(大和 弘明)

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