【陸上日本選手権】田中希実が1500mで圧勝4連覇「世界に通用するロングスパートも披露したかった」

[ 2023年6月2日 20:34 ]

陸上・日本選手権第2日 ( 2023年6月2日    大阪・ヤンマースタジアム長居 )

1500メートルで優勝を果たす田中希実(撮影・平嶋 理子)
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 女子1500メートル決勝が行われ、21年東京五輪8位入賞で日本記録保持者の田中希実(23=ニューバランス)は4分8秒29で4連覇を達成した。同種目の4連覇は、06年から5連覇の吉川美香に次ぐ記録となる。

 3位以内に入り参加標準記録(4分3秒50)を突破すれば、世界選手権代表にも決まる状況で迎えた決勝。序盤は2番手につけていたが、残り2周で一気にペースアップ。他の選手はまったくついていけず、独走で優勝した。雨の中のレースで参加標準記録には届かなかったが、他の選手を圧倒した。

 1日の予選では1組で号砲後、すぐにトップに立つと独走態勢に。軽快にピッチを刻んでゴールを駆け抜けた。全体トップの4分15秒19で決勝に進み、レース後は「できるだけ力まないように走ったけど、少しラストは力みが出た。決勝には力を残して終わることができた。(決勝では)世界に通用する走りを目指したい」と話していた。

 今年4月からニューバランスに所属し、プロに転向した。日本女子中距離界のエースは、シーズン序盤は納得のいくレースをできなかったが、5月に入って岐阜・御岳で約1週間の合宿を行い、充実したトレーニングを積むことで調子を上げてきた。優勝したセイコーゴールデンGPの後も再び御岳に戻り、日本選手権へと調整してきた。

 世界陸上は、日本選手権で3位以内入り、参加標準記録を期限内(23年7月30日)に突破した選手が内定となる。達成できなくても、8月2日以降に確定する世界ランキングで、ターゲットナンバー(出場枠の目安)内に入れば出場資格を得る。

 ▼田中 あいにくの天気だったんですけど、たくさんの方が応援に来てくださって、スタート前もとても気持ちを高めていくことができました。今日はラスト400メートルを60秒切りたいという気持ちもあったんですけど、世界に通用するロングスパートも披露したかったので、ラスト800メートルを2分5秒くらいを目指して走りました。(4分8秒29のタイムは)例年よりは速いタイムだったかなと思うので、そのあたりはうれしい気持ちはあります。世界では最初からハイペースになってからもいけるようなこともイメージして、早めに仕掛けた。今後はもっとタイムもついてくるような世界での走りをしたい。(5000メートルは)きょうの結果をしっかり自信にして、5000メートルのスタミナもあるという部分をみせたい。

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