中村泰輝が海洋高で入門会見 しこ名は「大の里」に決定 アマ横綱が二所ノ関部屋を選んだ理由は…

[ 2023年4月6日 16:35 ]

しこ名「大の里」と書かれた色紙を手にする中村泰輝(右)と師匠の二所ノ関親方(撮影・前川 晋作)
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 日体大を3月に卒業した昨年のアマチュア横綱の中村泰輝(22)が6日、母校である新潟県糸魚川市の海洋高で二所ノ関部屋入門会見を行った。

 幕下10枚目格付け出しで夏場所(5月14日初日、東京・両国国技館)デビューする中村のしこ名が「大の里(おおのさと)」に決まった。会見に同席した師匠の二所ノ関親方(元横綱・稀勢の里)が「横綱や大関になる逸材にぜひつけたいと思って温めていた」というしこ名。大正時代の終わりから昭和初期にかけて活躍した大関の名前であり、師匠自身が本名の「萩原」から「稀勢の里」に改名する時の候補に挙がっていたしこ名でもある。身長1メートル93、体重175キロの堂々たる体格の中村を見て「とにかく大きいと思った。“大”という字にぴったり」と印象を持った師匠のイメージにも合った。

 中村は「このしこ名に恥じないように“大の里”という名前が全国に広まるように頑張りたい」と、その大きな期待に応えることを誓った。同じ石川県出身には現役の幕内・遠藤を始め元横綱・輪島や元大関・出島といった本名力士が活躍していたため、当初は本名の「泰輝」を名乗る希望もあったという。「大の里」というしこ名を聞いて「最初は戸惑いもあったけど、調べたらかっこいい方だった。昔いた大関の名前をいただいて、心惹かれていった」と自身の中でもなじんでいった。

 2年連続でアマチュア横綱に輝いた逸材は、数多くの部屋から誘いがあった中で二所ノ関部屋を選んだ。決め手となったのは、都心から離れた茨城県阿見町にあり設備が充実した部屋の環境と、自身の直感。「何の誘惑もなく相撲に集中できる環境が良いと思った。一日も早く関取に上がるためにはいろんな誘惑を消して頑張ることが一番だと思った」。新潟の能生中、海洋高への相撲留学も、日体大への進学も、常に進路は自分で決めてきたという。「新潟も日体大も“ここだ!”と思ったところでやってきた。いろんな親方と会って“ここだ!”とセンサーが光ったのが(二所ノ関)親方だった」。春場所前には稽古に参加しており「1聞いたら10教えてくれる。嘘偽りなく教えてくれる」という親方の人柄にも惹かれて決断に至った。

 大きな注目を集めるデビューの夏場所まで約1カ月。これから始まる力士人生の目標は「心の中では秘めている」と具体的には明かさなかったが「しっかり稽古を積んで、一日でも早く関取になって日本中から応援される力士になりたい」と大きな夢を描いた。

 ◇中村 泰輝(なかむら・だいき)2000年(平12)6月7日生まれ、石川県津幡町出身の22歳。小1から津幡町少年相撲教室で相撲を始め、新潟・能生中に相撲留学。3年時には全国都道府県大会3位、白鵬杯優勝。新潟・海洋高1年時に全国高校総体準優勝、全国選抜十和田大会3位。3年時に全国選抜十和田大会優勝、国体3位。日体大1年時に東日本新人戦優勝、全国大学実業団対抗和歌山大会優勝、東日本体重別135キロ以上級優勝、全国体重別135キロ以上級優勝、国体優勝、全国学生選手権優勝。3年時に東日本体重別135キロ以上級優勝、全国体重別135キロ以上級優勝、全日本選手権優勝。4年時にワールドゲームズ無差別級金メダル、東日本体重別135キロ以上級優勝、国体優勝、全日本選手権優勝。大学時代に獲得したタイトルは計13個。1メートル93、175キロ。

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