堀江翔太 最高の景色を W杯仏大会へ、36歳“進化ボディー”で有終に懸ける
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ラグビーのW杯フランス大会は9月8日に開幕する。日本開催だった前回19年大会は、過去最高となる8強入りを果たした日本代表。通算68キャップを誇るフッカー堀江翔太(36=埼玉)はフランス大会を自身最後のW杯と位置づけて臨む。ベテランとなった今でも肉体は日々進化。強靱(きょうじん)な体をつくる3つのこだわりと、23年に懸ける思いとは――。独自トレーニング潜入で秘けつを探り、単独インタビューで思いに迫った。(取材・構成 滝本 雄大)
“ラスボス”の異名を持つ男が、強い覚悟を胸にW杯イヤーを迎えた。出場すれば4度目となる夢舞台。「次のW杯がラストのW杯になると思う。今年のW杯に向けて、自分の体をつくり直し、(ラグビー人生)全てを懸けたい」と、自身最後のW杯になると明かした。
最高の状態で戦うために、昨夏、体をいじめ抜いた。代表活動を終え、オフに入った8月。堀江の姿は、15年から師事しているアスレチックトレーナーの佐藤義人氏(45)とともに京都府にあった。炎天下、ドレッドヘアを束ね、短パンをまくし上げる。苦悶(くもん)の表情を浮かべながら取り組んだのは、「いっつも、いっつも憂鬱(ゆううつ)」になるという佐藤氏独自のトレーニング、いわゆる“サトトレ”だった。
今回のテーマは「骨盤と足の裏」。FWはタックルやブレークダウン(ボール争奪戦)で激しくぶつかり合う。しかも、フッカーはスクラムの際に第1列で組むポジション。「骨盤(の正しい位置と強さ)は一発、一発の瞬発で出力するために必要。そこの精度をどれだけ上げるか」を突き詰めた。
こだわりは主に3つある。まずは場所。京都府内の山奥にある坂道だ。坂の角度は10度で距離は約150メートル。佐藤氏によると、10度の角度を走ることで体の効かせたい部位に的確な負荷がかかり、正しいランニングフォームにつながるという。
2つ目は100キロのバーベルなどは一切使用せず「体の使い方」を大切にすること。「(プレーに直結する)フィジカルの強さって、いくら(重い)筋トレをしても(向上させるのは)難しい」。だから、1メートル80、104キロの肉体を誇りながら、筋トレで扱う重量は「重くても(最大)20キロ」。その代わり、ロングランやショートダッシュでひたすら走り込む。時にはステップを刻みながら駆け上がったり、ジャンプのみで前進したり。「サーキットトレーニングはラグビーの動きにつながる。首と肩や、肘と指の位置、腸腰筋の使い方、手の振り、骨盤を意識しながら走る」と、坂道でのトレーニングによってラグビーに必要な体をつくっている。
こだわりは足元にもある。トレーニングの際に履くのは、足の親指と人さし指で鼻緒を挟む市販のトングサンダル。土踏まずに3カ所のアーチが形成され、指かけの位置があるのが特徴で、力強いランとステップに必要な足本来の使い方、指で握る感覚を養うのに最適だという。「体で唯一、地面に着いているのは足の裏。そこのゆがみは全部、上へとつながる。足の使い方、指の使い方を意識すればケガも減る」と徹底している。
過酷な夏を経て、昨秋は代表活動にはあえて参加せず「個人としてもう一段、二段と成長したい」とひたすら歩き続ける24時間ウオーキングにも初挑戦した。「遠回りって言われるかもしれないけど、自分のラグビー人生では、それが一番良い道だと思った」と、体だけではなく、心も鍛えた。全ては最後のW杯を戦い抜き、納得の結果で終えるためだ。「(善戦するだけの)いい試合じゃない。19年よりもいい結果で終えたい。全部を懸けて、どんな景色が見えるか」。“進化ボディー”を携え、37歳で迎える最後の大舞台。トリコロールの地を、最高の景色にする。
◇堀江 翔太(ほりえ・しょうた)1986年(昭61)1月21日生まれ、大阪府吹田市出身の36歳。小5でラグビーを始める。帝京大卒業後の08年にニュージーランドに渡り、FW第3列からフッカーに転向。09年に帰国し三洋電機(現埼玉)入り。09年11月のカナダ戦で日本代表初キャップを獲得し、W杯には11年から3大会連続で出場。13年にはSH田中史朗と並び日本人初のスーパーラグビープレーヤーに。昨季は初代リーグワンのMVPに輝いた。1メートル80、104キロ。
【堀江のW杯過去3大会VTR】☆11年ニュージーランド大会 初出場ながら主力として起用され、ターンオーバー制でメンバーを落とした第2戦のニュージーランド戦を除く3試合に先発。カナダ戦では前半にトライを挙げるなど活躍も、チームは5大会連続白星なしで終戦した。ちなみに髪形はセミロングだった。
☆15年イングランド大会 同年2月に首の手術を受けて復活を果たし、2大会連続出場。歴史的大金星となった初戦の南アフリカ戦など、全4試合に先発して3勝1敗の躍進に貢献。主将のリーチを支える副将としても存在感を発揮した。髪形は過去3大会では最もおとなしかった。
☆19年日本大会 3大会連続出場。1次リーグはサモア戦を除く3試合に先発し、アイルランド、スコットランドと欧州の強豪を破って、史上初の8強入りに貢献。準々決勝の南アフリカ戦でも先発した。ドレッド&ツインテールの強烈なインパクトを残す髪形と相まって、一躍時の人となった。
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