山本草太、全日本5位も初の世界切符 大ケガ、復帰戦は全て1回転…ついに大舞台へ

[ 2022年12月25日 23:04 ]

フィギュアスケート全日本選手権最終日 ( 2022年12月25日    東和薬品ラクタブドーム )

<全日本フィギュア男子フリー>演技する山本草太(撮影・長久保 豊)
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 男子で今季GPファイナル2位に入った山本草太(中京大)は、フリー158・52点で合計245・41点で5位にとどまったが、世界選手権(来年3月、さいたまスーパーアリーナ)の代表に決まった。

 代表には全日本優勝の宇野昌磨がまず決定。残り2人は全日本2、3位やGPファイナルの成績、国際連盟(ISU)公認の今季スコアや世界ランクなどから総合的に選考されたが、山本はGPファイナル2位、今季自己ベストも宇野に次ぐ2位だった。

 15年の全日本ジュニア選手権を制して明るい将来を期待された山本だが、16年3月の世界ジュニア選手権(ハンガリー)に出発する当日、練習でトリプルアクセルで転倒した際に右くるぶしを骨折。骨が縦に割けており、手術を決断するしかなかった。

 手術は計3度にも及び、一度は引退も頭をよぎったが、周りの励ましなどに支えられて17―18年シーズンにリンクへと帰ってきた。同年9月の中部選手権ではSP、フリーともにジャンプの構成は全て1回転。「恥ずかしい気持ちもあったけど、周りが“ここから再スタートしよう”と言ってくれたので」。新たな一歩を踏み出した。

 患部には痛々しい手術痕が残り、今も固定するボルト3本が埋め込まれている。だが、年を重ねるごとに状態も良くなっており、今はジャンプへの不安はない。今季は世界のトップが集うGPファイナルで2位。ついに世界切符をつかみ、大舞台に挑む。

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2022年12月25日のニュース