早大は想定どおりの戦い方で明大に昨季&早明戦のリベンジ 大田尾監督「3週間でチームが成長」

[ 2022年12月25日 15:20 ]

ラグビー第59回全国大学選手権準々決勝   早大27―21明大 ( 2022年12月25日    秩父宮ほか )

<明大・早大>後半に逆転した早大が勝利、準決勝に進出(撮影・篠原岳夫)
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 早大(関東対抗戦3位)が明大(関東対抗戦2位)に27―21(前半13―14)で逆転勝ちし、2大会ぶりにベスト4入りした。早大は昨季準々決勝で15―20、今月4日の早明戦で21―35と敗れたリベンジに成功。明大が正月を前にシーズンを終えるのは6季ぶりとなった。

 早大の大田尾竜彦監督(40)は「最初の50分を我慢して、そこからギアを上げる。最後は絶対に22メートル内の勝負になる。そこで集中してやりきろうと選手をグラウンドに送り出した」とプランどおりの勝利と説明した。7―7で迎えた前半28分からは「刻める時は刻もう」(フランカー相良昌彦主将)と長い距離のPGを3本続けて狙い、13―7とリード。13―14で迎えた後半は開始からフッカー佐藤健次(2年)、8分にプロップ井元正大(4年)を投入し、劣勢だったスクラムでも対抗した。スクラムで2度続けて明大の反則を引き出し、後半17分にはスクラム起点に攻めてWTB松下怜央(同)のトライで20―14と逆転。19分には「狙っていた。70%ぐらい、いけると思った」というSH宮尾昌典(2年)のインターセプトトライで突き放した。

 ゴール前に攻め込まれた試合終了直前、自らのジャッカルで勝利を引き寄せた相良主将は「明大には昨年も同じ準々決勝で負けていた。昨年の4年生や早明戦に負けた同期のリベンジをしようと話していた。昨年は負けていたスクラムや接点で成長した部分が見られた。収穫の多い試合だった」と振り返った。11月23日の早慶戦で負傷した戦列を離脱し、この日が復帰戦。主将不在の中、「疲れている時や劣勢の時にバラバラになっていた」チームが、主力以外の4年生も練習から声を出すようになり「まとまりができた」と明かした。

 前週に行われたジュニアチームによる“早明戦”にはメンバー外の4年生が多く出場。ひたむきなプレーにチーム全体の結束力が高まったという。大田尾監督は「大学生らしく4年生中心にチームがこの3週間で上がってきた。7割ぐらいの状態になったかな」と語り、昨季は果たせなかった“年越し”を「率直に申し上げてうれしい。この時期になるとぐんぐんチームが成長してくる。タレントは昨年のチームの方が良かったが、今年はチームワークで凄く伸びている。少なくともあと1週、このチームを見られるのはうれしい」と顔をほころばせた。

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