中嶋常幸氏 遼は途上スイングでもコースとの好相性で3度目V

[ 2022年11月14日 04:25 ]

男子ゴルフツアー 三井住友VISA太平洋マスターズ 最終日 ( 2022年11月13日    静岡県 太平洋クラブ御殿場C=7262ヤード、パー70 )

7番、大勢のギャラリーの前でティーショットを放つ石川(撮影・会津 智海)
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 【中嶋常幸の目】石川はコースとの相性の良さを生かして、勝利を手にした。御殿場は基本的にはティーショットを落とせるエリアが広い上に、グリーンに乗せていくこともそう難しくない。勝負のポイントは、やっかいなグリーンをどこまで読めるかだった。

 キーホールとなったのは15番。直前の14番でダブルボギーを叩き、星野に2打差をつけられた。しかし、ここで5メートルのスライスラインをしっかり読み切りバーディーを奪う。逆に星野は石川より短い1・5メートルの同じスライスラインを左に外し、返しのパットもミスしてボギー。首位に並ばれた。星野は石川に先にバーディーを決められたことでストロークが少し強めに入った。強く打つタイプの選手にありがちなミスだった。

 スイング改造の途上にある石川は、前日はティーショットが安定しなかった。スイングのテンポが少し遅い印象でリズムが悪かった。自転車もゆっくり走るとフラフラするが、ある程度のスピードがあれば真っすぐ行く。それと同じ理屈だ。

 ただこの日は前日に比べショットが安定。目指す途上のスイングでも結果が出たのは、得意な御殿場でいろいろな事が良い方向に働いたからだろう。どちらかと言えば苦手とする次戦のダンロップ・フェニックスで同じようにできれば、彼自身の確信も増すはずだ。(プロゴルファー)

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2022年11月14日のニュース