遼　PO2ホール目「上の段に残ってラッキーでした」

男子ゴルフツアー　三井住友VISA太平洋マスターズ　最終日 （ 2022年11月13日    静岡県　太平洋クラブ御殿場C＝7262ヤード、パー70 ）

優勝トロフィーを掲げる石川（撮影・会津　智海）
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　3打差2位から出た石川遼（31＝CASIO）が通算8アンダーで並んだ星野陸也（26＝興和）とのプレーオフを制し、19年12月の日本シリーズJTカップ以来、2年11カ月ぶりの復活優勝を遂げた。30代初Vでツアー通算18勝目。スイング改造と「2メートルのバーディーパット」から逆算されたマネジメントが10年と12年に制した相性のいいコースで実を結んだ。史上初のプロとアマで同一年優勝を目指した蝉川泰果（21＝東北福祉大）は76と崩れて8位に終わった。

　【石川に聞く】――3年ぶりの優勝。

　「19年に日本プロ選手権で優勝したときも3年ぶりで、その時の方が先が見えなかった。勝てたことにホッとしてる部分はありますが、前回よりも少なくて、これからもっと頑張りたいという思いです」

　――プレーオフ1ホール目のパットを決めれば優勝だった。

　「今週で一番緊張した瞬間です。ラインもカップ1個半と読んだのですが、少しフェースが左に向いていたかな。2ホール目はあの状況からすると、ほぼ100点満点のセカンドショットで3打目もグリーンの下の段に落ちていたら万事休すでしたが、上の段に残ってラッキーでした」

　――スイング改造について。

　「繊細なバンカーからクリーンに打つとか、スライスに曲げるとか、新しいスイングのプレーンの中でコントロールできる状態にきている」

　――今週は大ギャラリーが来場した。

　「特にパッティングが楽しかった。ギャラリーの方もラインを考えながら見てると思いますが、その中で決めるのも、外してため息が出るのも、楽しんでもらえてるなという感じがして。ショットに関しては河本力選手と比べれば僕なんてスローモーションに見えてしまうので（苦笑い）」

　《石川苦闘アラカルト》☆スイング改造に着手　米ツアー再挑戦を見据え、20年シーズンから田中剛コーチの指導を仰ぐ。だが5年ぶりに出場した海外メジャーの全米プロ選手権で予選落ち。

　☆米下部ツアー参戦失敗　21年10月に米下部のコーンフェリー・ツアー22年シーズンの出場権を争う2次予選会に挑戦。しかし、35位に終わり最終予選に進めなかった。

　☆1カ月の出場停止　米下部ツアーの2次予選会から帰国後、新型コロナウイルスの感染予防の自主隔離期間中に複数人とラウンドや会食。適切な自主隔離を行わなかったとして、日本ゴルフツアー機構から処分を受けた。シーズン残り3試合に出場できなくなり、涙ながらに謝罪。選手会副会長も辞任。

　☆腰痛　22年9月のバンテリン東海クラシック2日目に腰痛のため途中棄権。その後は10日間クラブを振れず、10月の日本オープンで3週ぶりに復帰も予選落ち。