御嶽海 1場所で大関復帰へ快勝発進 幕内600回目取組飾った「しっかり集中してやれた」

[ 2022年11月14日 04:22 ]

大相撲九州場所 初日 ( 2022年11月13日    福岡 国際センター )

<大相撲九州場所>明生を押し出しで下した御嶽海(右)(撮影・中村 達也)
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 大関から陥落した関脇・御嶽海(29=出羽海部屋)が明生(27=立浪部屋)を押し出し、自身の幕内600回出場を白星で飾った。大関陣は貴景勝(26=常盤山部屋)は小結・大栄翔(29=追手風部屋)を押し出しで退けたが、5度目のカド番となった正代(31=時津風部屋)は新小結・翔猿(30=追手風部屋)に敗れ、苦しい滑り出しとなった。今場所は6976人の定員に制限を設けずに実施される。

 取組を終えた直後の表情はいつも通りクール。御嶽海は淡々と勝ち名乗りを受けた。今年初場所以来となる関脇で本来の姿を取り戻し「しっかり集中してやれた。いい相撲だったと思います」と声を弾ませた。

 前傾姿勢で圧力をかけながら前に出た。明生に何もさせなかったこの日の取り口こそ、御嶽海の相撲だ。伊勢ケ浜審判長も「御嶽海は気合が入っていた」と評価する気迫の内容で幕内600回出場を飾り「もっともっとやっていければと思います」と意欲的に話した。

 大関2場所目となった今年の夏場所、高安戦で右肩を負傷。その影響で精彩を欠く相撲が続いた。秋場所は4勝11敗で大関を4場所しか守ることができず陥落。「やるしかない」と開き直り、優勝3回の実力者は汗だくになった。

 出稽古に消極的だった男が8月に次いで10月の出稽古解禁期間中にも5日間ほど春日野部屋に出向いた。もう一度自信を取り戻すため。「先場所、先々場所より今場所の方が全然」と稽古量に胸を張った。

 12月25日には30回目の誕生日を迎える。場所前には「楽しく、ファンの方に喜んでもらえる相撲を取っていきます」と20代最後の場所への抱負を口にする。大関復帰の条件は10勝以上。「まだまだ始まったばかり。しっかり15日間取っていければ」と、はやる気持ちを抑えるように話した。

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2022年11月14日のニュース