ラグビー花園・野中翔平「シンプルなことがどれだけできるか」 1部自動昇格懸けてきょう三重戦

[ 2022年4月30日 07:45 ]

花園ラグビー場での練習後に撮影に応じる野中主将
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 ラグビーリーグワン2部における1~3位順位決定戦の第2節・花園(旧近鉄)―三重(旧ホンダ)戦が、きょう30日に花園ラグビー場で行われる。

 今季、花園の先頭に立ってプレーしてきたのが主将のフランカー野中翔平(26)。29日までに本紙の取材に応じ、昇格に向けた思いやポイントなどを語った。

 「ここまで来ると、逆にシンプルなことがどれだけできるかが大事になる。サポートのところや、ディフェンスでつながり続けること。感じる以上に、喋ってやることを意識しています」

 リーグワン初年度は2部からスタートした花園。リーグ戦は8勝2敗で2位となった。そのシーズンが始まる前、今季から新たに主将を務めることになった野中は仲間に語りかけた。

 「今年のチームが始まる時に話したのが“始まった瞬間から終わりに向かっている”ということ。この選手、スタッフのままで来季にいくことはない。去る人が去りたくないチームでありたいし、迷っている人が残りたいチームでありたい。そういうチームにあと2試合で仕上げたい」

 自身にとって、リーグワンの1部は憧れの舞台でもある。18年1月13日。近鉄はトップリーグの順位決定戦でNTTドコモに敗れて2部への自動降格が決定した。その日、同大4年で既に近鉄への加入が決まっていた22歳は、大学ラグビー部の納会中に苦い事実を知った。あれから4年あまり。まだ一度も最高峰のリーグで戦ったことがない。

 「トップリーガーになるつもりが、トップチャレンジャーになってしまった。試合に出ることのなかった1年目は、スタンドで見た入替戦で日野に勝てなかった。一発勝負の入れ替え戦の難しさを感じたし、実力以上に精神的なものや、高いレベルの相手と(リーグ戦で)戦っている(向こうに)アドバンテージがあると思う。できるだけ2試合で(1部に)上がりたい」

 1位となれば1部へと自動昇格となり、2~3位となれば入替戦に回る。既に三重は第1節で相模原(旧三菱重工)に勝利しているため、この一戦に負ければ三重の自動昇格が決まる。

 本拠で迎える大一番。野中ら花園のフィフティーンが結束して戦いに挑む。(西海 康平)

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2022年4月30日のニュース