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岡崎真氏 鍵山、ベストでなくても良いものを見せられるのは幅が広がった証し

[ 2021年11月20日 12:41 ]

フィギュアスケートGPシリーズ第5戦フランス杯第1日 ( 2021年11月19日    グルノーブル )

フランス杯男子SPで演技する鍵山(AP)
Photo By AP

 【岡崎真の目】男子ショートプログラム(SP)で昨季の世界選手権準優勝の鍵山優真(オリエンタルバイオ・星槎)は自己ベスト100・96点に迫る100・64点をマークし、首位発進した。SP100点超えは今季3人目。スポニチ本紙評論家の岡崎真氏(45)が鍵山の演技を分析した。

 鍵山のジャンプは決してベストの出来ではなかった。冒頭の連続ジャンプは最初の4回転サルコーで体の軸が少し軌道の外に外れていた。続くセカンドジャンプの3回転トーループと次の4回転トーループも、本来なら空中姿勢で右足が軸になっているはずのところが、どちらも若干左足に寄り気味になってしまっていた。

 いずれもベストのジャンプではなかったが、それでも着氷のテクニックで何事もなかったかのように流れを作ってきれいにコントロールして降り、GOE(出来栄え評価)でもしっかり加点を得た。ベストでなくても良いものを見せられるようになっているのは幅が広がった証しで、彼本来のパーフェクトなジャンプができれば更にもっと高い加点がついてくるはずだ。

 逆にトリプルアクセルは良すぎたのか、勢い余って着氷動作が間に合わない感じになった。降りた時にかかとの方にまで重心がかかってしまい、ステップアウトしてしまったが、プラス評価からのマイナスだったのでGOEは最小限の減点で済んだ。

 昨季の世界選手権で2位に入ったことで今季は少しプレッシャーもあったのだろう。それが前回イタリア杯での失敗で逆に吹っ切れたのか、今回は彼本来の元気はつらつの演技に戻った。ミスがあったにもかかわらず自己ベストに近い点がたたき出せたのは大きな収穫だ。(ISUテクニカルスペシャリスト、プロコーチ)

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