霧馬山 過去4戦全敗…苦手正代破り1敗死守「攻めていけた」新三役視界

[ 2021年9月18日 05:30 ]

大相撲秋場所6日目 ( 2021年9月17日    両国国技館 )

霧馬山(左)が寄り切りで正代を破る
Photo By 共同

 平幕の霧馬山が正代を寄り切り、2日目の貴景勝戦に続いて大関を破った。今場所ここまで全て役力士と対戦し5勝1敗の好成績。次の九州場所での新三役昇進を見据え、一層の奮起を誓う。新横綱の照ノ富士は若隆景をきめ出し、ただ一人の全勝。全勝だった幕尻の千代の国は十両・佐田の海に押し出された。ほかに1敗は関脇・御嶽海、平幕の阿武咲、妙義龍。

 25歳の霧馬山が日に日に存在感を増している。過去4戦全敗だった正代に完勝し「初めて勝って良かった。まわしを取って攻めていけた」と大きな目を輝かせた。立ち合いは踏み込んで左前みつをつかみ、すぐに右前みつも取って大関の上体を起こした。頭をつけ、左下手を深くすると、27キロ重い相手を一気に寄り切った。

 相撲経験がないままモンゴルから来日。18歳だった15年春場所の新弟子検査は94キロの細身だった。熱心な稽古で筋肉質の体になった現在は140キロだ。モンゴルの先輩で、陸奥部屋付きの鶴竜親方(元横綱)は「素直に人の話を聞いて、どんなこともしっかりやろうとする。上を目指したいという自分の気持ちに素直」と謙虚な姿勢を評価する。稽古後のちゃんこは、お目付け役の同親方の隣で、もりもり頬張っている。

 新入幕で敢闘賞を受賞した昨年初場所は8日目から8連勝で11勝を挙げた。今場所、このまま星を伸ばせば新三役が視界に入る。「一日一番なので、しっかり頑張っていきたい」と活躍を誓った。

続きを表示

2021年9月18日のニュース