クリッパーズが初の西地区決勝進出 八村とドラフト同期のマンが39得点 25点差を大逆転

[ 2021年6月19日 14:08 ]

自己最多得点を記録したクリッパーズのマン(AP)
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 西地区第4シードのクリッパーズは18日、地元ロサンゼルス(カリフォルニア州)で第1シードのジャズを131―119(前半50―72)で下し、0勝2敗から4連勝。バファロー・ブレーブスとして1970年にチームが誕生してから51シーズン目で初めて地区決勝に進出した。ブレーブス時代を含めて地区準決勝は9回目だったが初めてシリーズを制覇。初のファイナル進出がかかる西地区決勝では、今季2勝1敗と勝ち越している第2シードのサンズと顔を合わせることになった。

 クリッパーズはスパーズとラプターズ時代にファイナルMVPに輝いているカワイ・レナード(29)を右膝の故障で第5戦に続いて欠いていたが、八村塁(23=ウィザーズ)と2019年のドラフトで同期で、2巡目指名(全体48番目)だったシューティング・ガードのテランス・マン(24)が大活躍。7本の3点シュートを成功させ(7本以上はプレーオフでチーム史上3人目)、フロリダ州立大時代を含めて自己最多となる39得点をマークした。第3Qの出だしで25点差のビハインドとなったが、このクオーター(41―22)ではマンが1人で20得点をたたき出して猛追。第4Qも1万7000人の地元ファンの声援を浴びて40―25と圧倒し、見事に試合をひっくり返した。

 ポール・ジョージ(31)は28得点、レジー・ジャクソン(31)も27得点とベテランも奮闘。昨季のファイナルでは同じステイプルズ・センターを本拠にしているレイカーズが優勝したが、その前年覇者が1回戦で敗退した今季もロサンゼルス勢が“連覇”への可能性をまだ残している。

 今季リーグ最高成績(52勝20敗)を挙げていたジャズは、ドノバン・ミッチェル(24)がマンと同じ39得点を稼いだものの、後半のチームスコアは47―81。今季のシックスマン賞を受賞したジョーダン・クラークソン(29)は21得点を稼ぎ、第2Qには1人で連続17点を記録したが、まさかの逆転負けを喫して今ポストシーズンから姿を消した。

 太腿を痛めていたガードのマイク・コンリー(33)はこのシリーズで初出場したが26分の出場で5得点どまり。チームの3点シュート成功率は47・7%(44本中21本)をマークしたものの、クリッパーズの成功率はそれを超える51・3%(39本中20本)だった。

 一方、東地区第1シードの76ersは敵地アトランタ(ジョージア州)で行われた地区準決勝の第6戦で、第5シードのホークスに104―99(前半47―51)で競り勝って3勝3敗。勝負は20日に地元フィアデルフィア(ペンシルベニア州)で行われる最終第7戦にもつれ込んだ。

 東地区準決勝では第2シードのネッツ対第3シードのバックスも3勝3敗で、“地区4強”による準決勝の2カードがともに最終戦を迎えるのは2006年の西地区(サンズ対クリッパーズ、マーベリクス対スパーズ)以来、15年ぶりで、東地区では2001年(76ers対ラプターズ、バックス対ホーネッツ)以来、20年ぶりの出来事となった。

 76ersは第1Q途中で12点差を追う展開となったが、第3Qの出だしからセス・カリー(30)の3本の3点シュートなどで連続14点を奪って試合の流れを変え、第4Qの大詰めでもホークスの追撃をかわして逃げ切った。

 第5戦で4得点に終わっていたトバイアス・ハリス(28)と、9本中6本の3点シュートを決めたカリーがともに24得点。センターのジョエル・エンビード(27)も22得点と13リバウンドを稼いで勝利に貢献した。

 ホームで勝っていれば6年ぶりの東地区決勝が決まっていたホークスは惜敗。右肩の故障を押して出場を続けるトレイ・ヤング(22)が5本の3点シュートなどで34得点と12アシストを記録したものの、1万6600人の地元ファンの期待に応えることはできなかった。
 
 <地区準決勝の組み合わせと経過>
 ▼東地区
(1)76ers―(5)ホークス(3勝3敗)
(2)ネッツ―(3)バックス(3勝3敗)
 ▼西地区
(1)ジャズ―(4)クリッパーズ(クリッパーズ4勝3敗)
(2)サンズ―(3)ナゲッツ(サンズ4勝0敗)
 *カッコ内の数字は地区全体順位

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