金井 男子110障害、日本新V!リオ五輪銀相当13秒16に「想定上回った」

[ 2021年4月30日 05:30 ]

陸上織田記念国際 ( 2021年4月29日    エディオンスタジアム広島 )

男子110メートル障害決勝で13秒16の日本新記録を出して優勝した金井(撮影・北條 貴史)
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 男子110メートル障害決勝で、金井大旺(25=ミズノ)が13秒16(追い風1・7メートル)を出して優勝し、高山峻野が19年に出した従来の日本記録13秒25を0秒09更新した。16年リオデジャネイロ五輪では銀メダルに相当する好記録。東京五輪後に歯科医を目指す秀才ハードラーは、参加標準記録13秒32を突破したどころか、一気にメダル候補に名乗りを上げた。

 日本陸上界に世界と勝負できる選手が誕生した。男子110メートル障害の金井だ。決勝は追い風1・7メートルの好条件。得意のスタートで飛び出し、中盤のジャンプも乱れない。ぶっちぎりで駆け抜け、タイムを横目で見て、小さく右手を握りしめた。

 「想定したタイムをはるかに上回って、ビックリしています」

 日本記録のアナウンスに、4500人が入った雨上がりの競技場が「おーっ」と沸いた。男子100メートルと違って記録がピンときにくいが、13秒16の記録の価値は極めて高い。16年リオ五輪では銀、19年世界選手権では銅メダルに相当するのだ。

 今夏の祭典に出場した後は歯科医を目指すと決めている。一日も無駄にできないからこそ「この冬の練習をもう一度はできない」と追い込んだ。筋トレと並行してダッシュ力も磨いた結果、ハードル間の「刻みが速くなった」と、自己記録を0秒11も塗り替えた。

 父・敏行さんは北海道函館市で歯科医院を営む。後を継ぐのが小さい頃からの夢だった。法大で記録が伸びたことで、歯科大進学という人生設計を一度、ストップしているが、軸はぶれていない。

 「区切りを付けてやっているからこそ、この記録が出たと思う」

 世界大会の表彰台級のタイムを出しながら、クールを地で行く25歳は「五輪の決勝が目標。準決勝でこの13秒1台の動きをしないといけない」と冷静だ。日本勢でこの種目の五輪決勝は過去にはなく、準決勝さえも64年東京大会の安田寛一を最後に出ていない。歴史を変えるには、最高の舞台がやってくる。

 ◆金井 大旺(かない・たいおう)1995年(平7)9月28日生まれ、北海道函館市出身の25歳。函館ラサール―法大―福井県スポーツ協会―ミズノ。18年に当時の日本記録13秒36を出し、頭角を現す。18年アジア大会、19年世界選手権代表。同じ95年生まれで、北海道出身の男子短距離・小池祐貴と仲がいい。1メートル79、73キロ。

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