寺田 女子100障害、日本新V!金井の快挙に続いた、31歳ママ 娘と感涙

[ 2021年4月30日 05:30 ]

陸上織田記念国際 ( 2021年4月29日    エディオンスタジアム広島 )

女子100メートル障害で自らの記録を0秒01更新する日本新記録で優勝した寺田(撮影・北條 貴史)
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 女子100メートル障害決勝は寺田明日香(31=ジャパンクリエイト)が自身の日本記録を0秒01更新する12秒96(追い風1・6メートル)を出して優勝した。

 速報タイムは自己タイの12秒97。「もうちょっとだったのに」とこぼした直後、12秒96の公式記録表示を見た寺田は頭の上で手を叩いた。客席へ「おいで!おいで!」と呼び、下りてきた少女をかかえ、日本記録が表示された電光掲示板の前で、一緒に写真に納まった。小1になった長女の果緒ちゃんだ。娘はうれし泣き。「私もうるっときた」とつられて母の目も潤んだ。

 雨の予選は13秒25だった。雨が上がった決勝は寒さが残っていたが、直前に男子の金井が日本記録を出したことで、「寒さで体が動かない」という先入観を捨てることができた。五輪参加標準記録12秒84はまだ少し先。だが、結婚、出産、7人制ラグビー挑戦を経て戻ってきた31歳ならば、困難なハードルも飛び越えるはずだ。

 ◆寺田 明日香(てらだ・あすか)1990年(平2)1月14日生まれ、北海道出身の31歳。恵庭北時代に全国高校総体100メートル障害3連覇。卒業後所属した北海道ハイテクAC時代に、08年から日本選手権で3連覇した。13年に現役を引退。16年秋に7人制ラグビーに転向したが、19年に陸上へ復帰。家族は夫・峻一さんと長女。1メートル67。

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