松山 マスターズ勝った!歴史変えた!日本男子海外メジャー初!「今週いけるかも」開幕前の予感が現実に

[ 2021年4月13日 05:30 ]

米男子ゴルフツアー マスターズ最終日 ( 2021年4月11日    ジョージア州オーガスタ・ナショナルGC=7475ヤード、パー72 )

マスターズを制し、グリーンジャケットを着て両手を上げる松山(AP)
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 松山が「ゴルフの祭典」の歴史にその名を刻んだ。8年連続10度目出場の松山英樹(29=LEXUS)は4打差の単独首位から出て4バーディー、5ボギーの73にまとめ、通算10アンダーの278で逃げ切り、悲願の初優勝を果たした。日本人男子として海外メジャー初制覇。米ツアー通算6勝目。207万ドル(約2億2700万円)の優勝賞金と終身の大会出場権を得た。

 静寂が支配する18番グリーン。松山が短いウイニングパットを沈めると、パトロン(観客)の大歓声が湧き上がった。

 同組のザンダー・シャウフェレ(米国)と握手を交わし、早藤将太キャディー(27)らチームの面々と抱擁。拍手を浴びながらクラブハウスに向かって歩きだすと、笑顔が泣き顔に変わった。10度目のマスターズ、33度目のメジャーで悲願を達成。「やっと優勝できた」と感慨に浸った。

 表彰式では前回王者ダスティン・ジョンソン(米国)から、優勝者に贈られる「グリーンジャケット」を着せられ、両手を突き上げた。恥ずかしがり屋が「サンキュー」と喜んだ。

 「僕が勝ったことによって日本人が変わっていくんじゃないか。日本人ができるということが分かったと思う。グリーンジャケットを日本に持って帰れることがうれしい」

 4打差の首位で臨んだ。「1番のティーグラウンドに立って凄く緊張してきた」。第1打を右の林に入れてボギーとした。だが、2番のバーディーで落ち着くと、8、9番の連続バーディーで2位に5打差をつけた。

 それでも守りには入らない。シャウフェレに追い上げられて迎えた15番パー5では「ここでバーディーを取れば引き離せる」と残り227ヤードから4Iで2オンを狙い、グリーン奥の池に打ち込んだ。終盤はボギーを重ねたが、攻める姿勢を失わなかった。

 「今週いけるかも。優勝しよう」。実は開幕前日にショットに好感触を得て早藤キャディーにつぶやいていた。最も重視する試合で、予感を現実に変えた。

 東北福祉大2年時の11年に初めてマスターズに出場した。直前に東日本大震災が発生。仙台でも大きな被害が出たため辞退も考えたが、東北のファンから多くの激励メッセージが届き参戦を決意。27位で日本人初のローアマチュアに輝いた。しかし翌12年は最終日に80を叩き号泣。16年は優勝争いの末に7位、悔し涙を見せた。

 オーガスタでのさまざまな経験を最高の形で結実させ「10年前、ここに来て自分が変わることができた。10年たって、その時背中を押してくれた人たちにいい報告ができて良かった」と安堵(あんど)の表情を浮かべた。

 歴史を変えた29歳は「野球ではダルビッシュさん、前田健太さん、大谷(翔平)とかがいるけど、ゴルフは僕しかいない。もっと活躍すれば僕を目指す人も増えるんじゃないかと思う」とも話した。

 テニスの4大大会4度優勝の大坂なおみ、メジャーリーグでベーブ・ルース以来の二刀流に挑戦している大谷翔平、白血病を克服して東京五輪出場を決めた競泳の池江璃花子らに続く偉業。コロナ禍で五輪開催も危ぶまれる日本の希望となった。

 《アジア勢でも初快挙》松山のマスターズ優勝は日本勢初、アジア勢としても初の快挙だった。これまでの日本勢の最高位は01年伊沢利光と09年片山晋呉の4位。メジャーとしては80年全米オープンの青木功、17年全米オープンの松山の2位が日本勢の最高位だった。男子アジア勢のメジャー制覇は今回の松山のほかに09年全米プロ選手権のY・E・ヤン(韓国)しかない。

 ◆松山 英樹(まつやま・ひでき)1992年(平4)2月25日生まれ、松山市出身の29歳。4歳でゴルフを始めて高知・明徳義塾高で全国優勝。東北福祉大2年だった11年11月に日本ツアーの三井住友VISA太平洋マスターズでアマチュア優勝。プロ転向した13年に賞金王となり、同年秋から米ツアーに本格参戦して14年に初優勝。国内ツアー8勝、米ツアー6勝。1メートル80、91キロ。

 【勝者のクラブ】▼1W=スリクソン・ZX5(ロフト角9・5度、硬さTX)▼3W=テーラーメイド・SIM2(15度)▼3U=テーラーメイド・SIM UDI(アイアン型)▼4I~PW=スリクソン・Z―フォージド▼ウエッジ=クリーブランド・RTX―4(52、56、60度)▼パター=スコッティキャメロン・ニューポート2 プロトタイプ(ピン型)▼ボール=スリクソン・ZスターXV

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