戸田中央総合病院のテーラーがリーグ通算500奪三振の金字塔 シオノギ製薬下し、チームは3連勝

[ 2021年4月11日 17:35 ]

日本女子ソフトボールリーグ1部   戸田中央総合病院3ー2シオノギ製薬 ( 2021年4月11日    デンソープライドペガサススタジアム )

<戸田中央総合病院・豊田自動織機>戸田中央総合病院の先発テーラーが2失点完投(日本ソフトボール協会提供)
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 第2節の6試合が3会場で行われ、戸田中央総合病院がシオノギ製薬に3―2で逆転勝ちした。先発ジョーダン・テーラー投手(32)はリーグでの通算奪三振がこの日、岐阜県大垣市での大垣ミナモ戦に登板した日立・リケッツと共に歴代9位となる500に到達。2回、宇野に2ランを浴びるなど、不安定な立ち上がりだったが3回から立ち直り、毎回の計9奪三振で完投した。

 「序盤からとても力の入る展開だった。うまく(捕手の)鬼沢がリードしてくれた」

 立ち上がりにイリーガルピッチを取られてマウンドでいらだちを示す場面もあった。しかし3回、2四球と野選による一死満塁から5番・佐竹、6番・白石を三振、遊飛に打ち取ってリズムに乗った。3回以降は被安打1。5回、先頭打者・谷本へのカウント3ボール2ストライクからの106キロストレートで見逃しに仕留め、記録達成した。

 試合を通じて110キロに迫る速球と縦の変化球で相手打線を圧倒した。歴代最多2000奪三振を超えるビックカメラ高崎・上野由岐子には及ばないが、記録達成の瞬間、バックスクリーンのビジョンや場内アナウンスで告知された。「数えてたわけではなかったので分からなかった。何が起きたのかと驚いた」。1メートル85の大型右腕が見せた粘りの投球に、森沢監督は「ジャッジなどで普通の精神状態ではない場面もあったが、特にきょうは粘り強く投げてくれた」と最敬礼した。

 打っては4番・数原(すはら)が4回、反撃ののろしを上げる中越えソロを放った。過去2度本塁打王に輝いた長距離砲にとっての通算34号。2回の右前打に続くマルチ安打だった。

 相手のシオノギ製薬から今季、移籍してきた。古巣との対戦を控えた前夜は緊張したと振り返るが、「やることはやった。信じるのは自分」と言い聞かせて集中した。逆転した直後の6回、2死二塁の守備では宇野のセンターへの大飛球を背走し、フェンス手前で好捕。戻ってきたベンチ前ではテーラーと抱き合って歓喜を分かち合った。豊田自動織機にサヨナラ勝ちした前日の勢いを駆って連勝を3へ伸ばした。

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