TLデビューよりも速く?初トライのサントリー下川「斎藤先輩から“行け”と…」

[ 2021年4月11日 16:48 ]

ラグビートップリーグ第7節   サントリー(勝ち点34) 94―31 NTTコミュニケーションズ(勝ち点17) ( 2021年4月11日    駒沢 )

<サントリー・NTTコム>後半 突進するサントリー・下川(撮影・久冨木 修)
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 サントリーは「これまであまり出場時間を得られなかった選手」(ミルトン・ヘイグ監督)を多く起用しながらも14トライ、今季リーグ最多の94得点で圧勝。7連勝でレッド・カンファレンスを1位通過し、6度目の優勝を狙うプレーオフトーナメントへ弾みをつけた。1月の全国大学選手権決勝まで早大でプレーし、今春加入したばかりのルーキーFW下川甲嗣(22)は後半22分から途中出場でトップリーグデビュー。早大ではロックだったが、ショーン・マクマーン(26)との交代でNo・8に入った直後、敵陣ゴール前での相手反則で得たPKを自らタップし、ファーストタッチでの初トライをポスト下へねじ込んだ。

 明大主将だったNo・8箸本龍雅(22)ら4月から出場資格を得た“新人”の中でチーム最初にトップリーグデビューを果たし、“最速トライ”もマーク。一時、公式記録ではトライが後半21分、入れ替えでの出場が後半22分と、リーグデビューよりも早くトライが記録される珍現象となった(その後、トライは後半23分に修正)。PKから速攻をかけた判断について、下川は「スクラムが回って自分の下にボールがあったので、拾い上げてポイントへ行ったら前が空いていて行けそうな感じがあって、(早大でも1年上の)斎藤(直人)先輩から“行け”と言われたので行こうと思った」と説明。2月のサントリー合流後はFW第3列の練習もしていたというが、「今のままでは自分は箸本よりはまだまだと思っていたので、メンバー入りした時は少しビックリ。心の準備ができていなかったので驚いた。今かよ、みたいな感じで」と素直に明かした。それでも「選ばれたらチームの一員として絶対に責任を持ったプレーをしないといけない、と思った。チャンスで自分のプレーを全面に出せたし、チームとして勝てたことが一番うれしいです」と振り返った。

 ヘイグ監督は下川の起用について「ケガ人もけっこう出ていたし、彼はロックでもルースFWでもマルチなプレーができる起用な選手で、コーチ陣からもいいフィードバックが出てきたので、起用しようとなった」と説明。「今日はいいパフォーマンスをしてくれたと思う」と評価し、「各ポジションで選手層を厚くしたい、チーム内での競争をずっとつくりたいと7試合やってきた。スコッドとしていい仕上がりになったと感じている」とプレーオフトーナメントへの手応えを口にした。

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2021年4月11日のニュース