スーパー1年生、順大・三浦 得意のスパートで14年ぶり1区区間新狙う

[ 2020年12月15日 05:30 ]

箱根駅伝 1月2日号砲

箱根デビューを待ちわびる三浦(順大提供)
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 箱根駅伝(来年1月2、3日)の予選会をトップ通過し、10年連続62回目の出場を決めた順大が14日、オンラインで会見を行った。3000メートル障害で日本歴代2位の記録を持つスーパールーキー・三浦龍司(1年)は今月4日の日本選手権をケガで欠場したが、箱根路に向けて状態は上向き。得意のスパート勝負で11月の全日本大学駅伝に続く1区区間新記録を狙う。

 今春の高校卒業から1年足らずで、三浦は数々の歴史を塗り替えてきた。7月、3000メートル障害で日本歴代2位の記録を出すと、10月の箱根予選会ではハーフマラソン20歳以下の日本記録を更新。そして11月の全日本大学駅伝1区では区間記録を18秒も縮めてみせた。末恐ろしい18歳は初の箱根路に向けても泰然と構え、「強い選手もいるけど存在感のある走りを見せたい」と謙虚な言葉を並べた。

 11月下旬、ハードルの練習中に右大腿部の付け根を打撲。3000メートル障害で優勝が期待されていた日本選手権を回避したが、現状は「ケガする前の走りに戻ってきているので前向き」という。長門俊介監督(36)も「十分間に合う。レース続きだったので良い疲労抜きになった」とし、年明けは万全の状態で迎えられそうだ。

 指揮官が想定するのは1区での起用。予選会後は6区を希望していた三浦も「予選会、全日本で集団の流れを生かして最後に引き離すレースが向いていると感じた」と武器のスピードを生かせる1区に心変わりした。ラスト3キロ付近をポイントの一つに挙げつつ「切り離す部分はある程度つかめている」と仕掛けどころをイメージ。全日本大学駅伝で見せた衝撃的なスパートを再現する。

 三浦を筆頭に中大の吉居大和、青学大の佐藤一世ら強力ルーキーに注目が集まる今大会。三浦は「同学年には負けたくない」と闘志を燃やし、「1年目の箱根を走ることができれば経験値になる。自分にとって凄く重要な大会」と強調した。07年に佐藤悠基(東海大)が1区で出した1時間1分6秒の区間記録は10区間で最も古い。ルーキーイヤーは14年ぶりの箱根1区区間新で締めくくる。

 ◆三浦 龍司(みうら・りゅうじ)2002年(平14)2月11日生まれ、島根県出身の18歳。小学校から陸上を始める。浜田東中―京都・洛南高。19年全国高校総体3000メートル障害2位。今年7月のホクレン中長距離チャレンジ千歳大会では同種目で日本歴代2位となる8分19秒37、10月の箱根予選会では大迫傑のハーフマラソン20歳以下日本記録を更新する1時間1分41秒をマーク。1メートル67、55キロ。

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2020年12月15日のニュース