ラグビーW杯の熱狂再び――釜石から元気を発信「ともだちマッチ」開催

[ 2020年9月5日 14:55 ]

『黄金の國、いわて。』Presentsともだちマッチ   ヤマハ発動機61―5釜石シーウェイブスRFC ( 2020年9月5日    釜石鵜住居復興スタジアム )

(左から)浜登寿雄さん、ヤマハ発動機・五郎丸歩、洞口留伊さん、釜石シーウェイブスRFCでアンバサダーを務める伊藤剛臣氏
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 鉄と魚とラグビーのまち、釜石から元気を発信――。『黄金の國、いわて。』Presentsともだちマッチ「釜石シーウェイブスRFC―ヤマハ発動機」の一戦が5日、釜石鵜住居復興スタジアムで開催された。この試合は釜石シーウェイブスRFCのYoutubeチャンネルでライブ配信され、試合はヤマハ発動機が61―5で釜石シーウェイブスRFCを下した。

 新型コロナウイルスの感染拡大が続く中、ラグビー界から日本と世界へ明るい話題を届ける。緊急事態宣言の解除後では初となるラグビーの生配信。この試合でゲスト解説を務めたのは、かつてトップリーグの神戸製鋼や釜石シーウェイブスRFCで活躍した元日本代表FWの伊藤剛臣氏(49=現・法大ラグビー部FWコーチ)だ。釜石シーウェイブスRFCのアンバサダーも務める伊藤氏は「少しでも釜石の魅力を発信できればと思いました。釜石は(2011年の)東日本大震災の時に日本や世界中からお世話になりましたから。感謝の気持ちもあわせて発信できればと。今後もラグビー界を盛り上げていきたい」と言葉に力を込めた。

 この試合で進行役を務めた釜石ラグビー応援団の浜登寿雄副団長(51)も伊藤氏と同じ思いを共有する。「今、スポーツができるありがたさ、スポーツが持つ力、素晴らしさを発信できたらと思っています。日本中や世界中がコロナ禍で元気を失っている中、復興のシンボルであるこのスタジアムから日本や世界の皆さんに元気をお届けしたい」。昨年8月のスタジアム完成記念式典でキックオフ宣言を行った洞口留伊さんもゲストで駆けつけた。

 釜石と言えば、記憶に新しいのが昨年のワールドカップ(W杯)日本大会だ。同スタジアムで開催予定だったW杯1次リーグB組の「ナミビア―カナダ戦」は台風19号の影響で中止となった。カナダチームは釜石市内で台風被害が出た地区を訪問。道路にたまった泥をスコップですくって土のう袋に詰めるなど、約1時間半にわたって清掃活動に取り組んだ。ナミビアチームも被害に遭った市民を元気づけるために滞在先の岩手県宮古市でファン交流会を実施した。東日本大震災で甚大な被害に見舞われた釜石に新たな“絆”も生まれた。

 釜石市ではW杯記念試合として「ナミビア―カナダ戦」の開催をことし予定していたが、コロナ禍により5月22日に断念した。代わって、W杯開催1年を記念するイベント「いわて・かまいしラグビーメモリアルイベント」が10月9日と10日に開催される予定だ。記念試合は「釜石シーウェイブスRFC―クボタ戦」が予定されている。W杯の熱狂から1年。感動再び――。みんなで釜石を盛り上げよう!

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