大坂なおみ、準決勝棄権を表明「テニスをするよりも大事なことがあります」 黒人男性銃撃に抗議

[ 2020年8月27日 10:58 ]

ウエスタン・アンド・サザンオープン準決勝を棄権することを示唆した大坂なおみ(AP)
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 NBAバックスの試合ボイコットは各スポーツ界に大きな影響を与えているが、テニスのウエスタン・アンド・サザン・オープン(ニューヨーク)に出場している第4シードで世界ランキング10位の大坂なおみ(22=日清食品)も、その動きに従うことになった。

 大坂は27日に世界ランキング22位で第14シードのエリス・メルテンス(24=ベルギー)と準決勝で対戦することになっているが、26日に「私はアスリートである前に1人の黒人女性でもあり、テニスをすることよりも大事なことがあります」として試合を棄権する意思を示した。

 23日にウィスコンシン州ケノーシャで起きた警察官による黒人男性への発砲事件に対して複雑な胸中を吐露したもので、大坂は「プレーしないことで何かが起こるとは思っていません」と記しつつ、さらに、黒人男性に対する警察官の銃撃に触れ「見ると胃が締めつけられるような思いです。白人優位のスポーツ社会にあって、もし私が何かを訴えることができるなら、それは正しい方向に向かうワンステップになると考えます」とコメント。さらに「毎日、この話題について語ることに疲れました。いつになったらこんなことが終わるのでしょうか?」と悩める心を言葉にしていた。

 米中西部ウィスコンシン州ケノーシャで23日、3人の子どもがいる車に乗ろうとした29歳のジェイコブ・ブレイクさん(29)を警官が背後から銃撃。病院に搬送されたものの下半身が麻痺している状態に陥り、これを受けてケノーシャでは抗議活動が激化した。

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2020年8月27日のニュース