データで見る八村の第41戦 量より質? 中身の濃かったニックス戦

[ 2020年3月11日 12:22 ]

ニックス戦で「質」の高いプレーを見せたウィザーズの八村(AP)
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 ドラフト全体9番目に指名されたウィザーズの八村塁(22=203センチ)はニックス戦では29分の出場で12得点、7リバウンドでアシストとブロックショットは2つずつ。第4Qはベンチを温めていた。個人成績だけを見ると、ドラフト同期生でもある3番目指名のガード、ニックスのR・J・バレット(19=198センチ)の30分で16得点、6リバウンド、1アシスト、4スティールの方が上回っていたような印象があるかもしれない。

 アングルを変えてみよう。NBAにはポジティブな数字からネガティブな数字引いて換算する「エフィシェンシー(EFFICIENCY=効率という意味)」という選手評価指数がある。得点、リバウンド、アシスト、スティール、ブロックショットの合計本数から、シュートの失敗本数やターンオーバーの数などを差し引いた言わば総合評価の通信簿。チーム力の強弱、出場時間の大小などさらに要素を増やして計算する「PER」という指数もあるが、八村もバレットも出場時間はほぼ同じで、どちらも勝率5割未満のチームということもあるので、きょうは前者で比べてみる。

 するとフィールドゴール(FG)を15本中10本、フリースロー(FT)を7本中2本ミスしてターンオーバーを5回犯したバレットのこの日の“効率指数”は「15」となる。これに対してFG失敗は6本中2本、FTは4本全部成功でターンオーバーは1回しか記録しなかった八村は「21」。質の高いプレーをしていたのは同期生同士で比べてみると実は八村の方だった。

 4日のトレイルブレイザーズ戦、6日のホークス戦、8日のヒート戦にかけてFGを連続15本外していた八村にとっては“トンネル脱出”がかかっていたニックス戦。スコット・ブルックス監督(54)は第3Q終盤からの流れを重視したのか第4Qに背番号8のルーキーをベンチに温存したままだったが、八村のこの日の貢献度はバレットをしのいでいた。

 今季の平均効率指数部門で新人1位にいるのは全体2番目にグリズリーズに指名されたガードのジャー・モラント(20)で18・10。得点とアシスト部門で1位に立っているので順当な結果でもあるが、バレットは得点3位、リバウンド4位、スティール5位に名を連ねながらも、平均効率指数では上位5人の中に入っていない。それはFT成功率が60・2%とガードとしては極めて低く、平均ターンオーバー数も2・2と決して少ないとは言えない数字が評価を押し下げているから。一方、得点5位、リバウンド1位の八村のこの部門の順位は14・85で3位。FT成功率が新人フォワードの中では最高の82・9%(全体4位)でターンオーバー数も1・0と少なく、ニックス戦では4本のFTをすべて決め、ターンオーバーはデータ通りに「1回」のみだった。

 もっとも上には上がいる。今季の平均効率指数部門の1位は昨季にMVPとなったバックスのフォワード、ヤニス・アデトクンボ(25=211センチ)で34・82。八村にとっての“最終ゴール”はこのあたりだと思うのは期待が大きすぎるだろうか…。(高柳 昌弥)

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