【荒磯親方 分析】徳勝龍“重よく制す王道” 正代は前に“出させられた”

[ 2020年1月26日 07:00 ]

大相撲初場所14日目 ( 2020年1月25日    両国国技館 )

正代(右)を突き落としで破る徳勝龍(撮影・尾崎 有希)
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 平幕の1敗対決は徳勝龍が土俵際で突き落としを決めて単独トップに立った。勝因はどこにあったのか、徳勝龍と同じ「花のロクイチ組(昭和61年生まれ)」で、スポニチ本紙評論家の荒磯親方が分析した。

 1敗を守った徳勝龍の相撲は、神がかっているように見えますが、神がかってはいません。勝ちには全て理由があります。正代戦も重さが武器になっていました。立ち合いで我慢して左を差して、相手の右をぶっ壊す。あれは王道です。自分の188キロの体重を最大に生かしてぶつかっていき、正代の右は浮き上がってしまいました。あの形になってしまうと正代も焦ってしまいます。焦って出ざるを得なくなってしまった相手に突き落とし。完全に勝ちパターンです。

 正代からすれば、あのままだったら持っていかれると思って出ています。前に出るということは強気だったり、いいと思われがちですが、実は裏返しで、残せない不安の表れで出るということもあります。出たからいいと褒める人もいますが、出たから駄目という見方もあります。正代は出たというより、出させられたという流れでした。

 徳勝龍は周囲から「痩せろ、痩せろ」と言われてきました。実際に痩せた時に成績が良かった場所もありましたが、ようやく体重を生かす力の出し方が分かってきた感じです。力士はなぜ体重を重くするのかというと、重みが強みだからです。体重があってもうまく生かし切れなければ重みは出ません。高安が寄れないのも重みがないからです。豪栄道も同様です。

 5日連続で突き落としを決めましたが、決め打ちで、負けない突き落としです。私も現役時代は、突き落としでは負ける気がしませんでした。どちらかというといなす感じではなく、叩きつけるように地面に埋め込む感じです。

 徳勝龍はここまでしっかり準備をしてきています。全てを受け入れて身を任せていけば、何か見えない力も出てくるでしょう。基本なくして勝者なしです。 (元横綱・稀勢の里)

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