オリパラニッポン“白赤”一本化!公式服装、初の共通デザイン「共生社会の象徴」暑さ対策も

[ 2020年1月24日 05:30 ]

開会式用公式服装を披露する(左から)黒木茜、土田和歌子、瀬戸大也、前川楓、三宅宏実、上山友裕(撮影・小海途 良幹)
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 東京五輪・パラリンピックの日本選手団が着用する公式服装が23日、都内で発表された。開会式用は伝統の「日の丸カラー」ながらジャケットが白、パンツとキュロットが赤と、64年東京五輪とは上下が逆の配色。五輪とパラリンピックの選手が史上初めて同じデザインの服を着用する。

 全世界が注目する、7月24日の開会式で最後に入場する日本選手団のカラーは「白赤」に決まった。製作した紳士服大手のAOKI(本社・横浜市)によると、赤いジャケットに白いパンツとスカートだった64年東京五輪を継承しながらも、真夏の夜の暑さ対策として「爽やかで涼しげな印象が大切」(青木彰宏社長)とジャケットを白にしたという。「白赤」の日本選手団は、男女で上下の配色を逆にした68年メキシコシティー五輪の女子以来となる。

 公式服装は「ニッポンを纏(まと)う」がコンセプトで、開会式用は「開催国、日本代表選手団の爽やかな輝き」をテーマに製作された。素材にも暑さ対策が施され、ジャケットには特殊技法で小さな穴が開いた生地を使用。高い通気性に加え、白字に赤いストライプを配したシャツなどは伸縮性、吸汗速乾性、防シワ性を実現した。一方でジャケットに縁起が良いとされる「工字つなぎ」文様を陰影でプリントしたり、透明感があって涼しげな印象を与えるボタンを付けるなど、細かい部分にも工夫を凝らした。結団式などの式典で着用する紺のジャケット、白いパンツとキュロットも披露され、大会組織委員会の森喜朗会長は「AOKIさんには(東京五輪が決まった)13年のIOC総会の制服も作っていただいた。縁起が良い」と紹介した。

 東京では「共生社会の象徴」として、五輪とパラリンピックの選手が初めて同じデザインの服を着用する。パラリンピックでは選手によって左右の腕や脚の太さが異なったり、車椅子で袖が汚れやすかったりと、さまざまな対応が必要となる。AOKIは両大会合わせて約1600人の選手団に対し、「全国から選抜されたスタイリスト300人態勢で採寸する」(青木擴憲会長)という。アーチェリーで東京パラリンピック代表の上山友裕(三菱電機)は「一緒になって五輪とパラリンピックが戦える舞台が整った」と笑顔。マラソンとトライアスロンで出場を狙う土田和歌子(八千代工業)も「五輪からバトンを受け継ぎ、結果を残して日本を一つにしたい」と意気込んだ。

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