N高がリーグ・オブ・レジェンド部門初V 第2回全国高校eスポーツ選手権

[ 2019年12月31日 08:00 ]

初優勝したN高(左から)シェイクスピア、ぷりも、まりも、ホワイトアンドピンク、よしお、バンドルフ
Photo By スポニチ

 高校生のeスポーツ日本一を決める「第2回全国高校eスポーツ選手権」(毎日新聞社、サードウェーブ主催)が28日から2日間、東京・EBiS303で開催された。29日にあったリーグ・オブ・レジェンド部門の決勝では、N高(沖縄)が2―0でクラーク記念国際高秋葉原を下して初優勝。出場119チームの頂点に立った。ロケットリーグ部門は鶴崎工(大分)が初優勝した。

 栄冠に輝いた直後のステージインタビュー。祝福の歓声を浴びながら、N高の主将・まりもはポケットを探った。取り出したのは、しわくちゃになった金色の紙テープ。今年3月にあった第1回大会で準決勝敗退したときに、優勝した学芸大付国際に降り注いだのを持ち帰ったものだった。「きょう勝ったらここに返そうと思っていました」。テープと一緒に敗戦の悔しさを足下に置いた瞬間、N高のリベンジマッチは完成した。

 アジアeスポーツ連盟の国際大会の日本代表でもあるまりもを擁し、優勝候補の筆頭に挙げられていたチームの総合力を決勝でも発揮した。まずは5人の出場選手で、それまでリザーブだった紅一点のShakeSpeare(シェイクスピア)を起用。思い切った奇襲でクラーク記念国際をかく乱し、主導権を握った。ゲームに突入すると、まりもが仲間たちから矢継ぎ早に飛んでくる戦術提案を即断で選択。一見すると劣勢な展開すらも計算通りに運び、ともに40分間に及んだ長丁場の2ゲームをものにした。

 8月にあった全国大会「ステージゼロ」に続いて“夏冬2冠”を達成し、名実ともに高校eスポーツ界のフロントランナーに立った。仲間たちが「まりもに導かれて勝った」と口をそろえる中、当のリーダーは「1試合1試合、負けるんじゃないかと思ってプレーしていました。皆がボクについてきてくれたおかげです」と重圧から解放された笑顔をのぞかせた。絶対的なエースと、柱を支える実力者たち。N高の快進撃が、大みそかの格闘技祭りにも負けない感動と興奮を巻き起こした。

 ≪見せ場つくり準V≫クラーク記念国際は善戦及ばず準優勝に終わった。第2ゲームでは開始直後から優位に立ったが、リードをキープしきれず敗戦。それでも数多くの見せ場をつくり、日本一を決めるのにふさわしい熱戦を演じた。通信制でありながら、生徒は制服も着用する全日型の学校生活を送る。毎日のコミュニケーションでチーム力を高めてきての結果に、リーダーのFunahwi(フナフィ)は「こういう大舞台でゲームをさせてもらえて本当に幸せです」と感謝を表していた。

続きを表示

この記事のフォト

2019年12月31日のニュース