光泉3大会ぶり花園勝利!自慢のスピードで独走トライ連発「最後まで走っていた」

[ 2019年12月28日 16:17 ]

第99回全国高校ラグビー第2日・1回戦   光泉31―19本郷 ( 2019年12月28日    花園ラグビー場 )

<光泉・本郷>後半15分、トライを決めた光泉・森大起(右) (撮影・平嶋 理子)
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 3大会ぶり9度目の出場の光泉(滋賀)が2大会連続11度目の出場の本郷(東京第2)とのシーソーゲームを制し、3大会ぶりの花園通算8勝目を挙げた。

 FW陣が8人の総体重で51キロ重い本郷とほぼ互角のスクラムを組み、相手の危険なタックルによる一発退場で数的優位に立った後半はバックス陣がチーム最大の武器であるスピードを生かして3トライを奪った。12―14で迎えた後半開始1分に70メートルを独走してSO蔵内祐賀(2年)の逆転トライを演出したWTB西村仁(3年)は「スピードには自信があります。外にスペースができることは分析していたので」と会心の笑みを見せた。

 バックスの中心選手として高校(伏見工)、社会人(東芝府中)で日本一を経験し高校日本代表監督も務めた薬師寺利弥監督(45)も「フィットネス勝負になると思ってました。苦しい時に顔を上げなかったのが光泉。最後まで走っていた」と納得の表情を見せた。選手と目指してきたのはスピードとパワーのどちらもおろそかにしないスペースを生かしたラグビー。選手には体重とパワーを上げる筋力トレーニングだけでなく、インナーマッスルや体幹を鍛えるスピードアップのためのトレーニングも同じ割合で課してきた。60分間、スピードが落ちない走りを身に着けるため陸上の短距離選手が行うトレーニングを取り入れ、選手一人一人の走る姿勢も矯正した。

 このトレーニングで50メートルの走破タイムが6秒3から6秒1に上がったというCTB三宅颯馬副主将(3年)も7―7で迎えた前半19分、50メートルを独走して勝ち越しトライを決めている。

 30日には同校初となる花園での年越しを懸けて、1回戦でトンガ人留学生を擁する高知中央(高知)に26―24で競り勝った秋田中央(秋田)と対戦する。

 「きょうはセカンドジャージー。次は第1グラウンドですし、ファーストジャージーを着れるので」

 鋭い出足のタックルで何度もチームの危機を救ったフランカー森大起主将(3年)が花園開幕直前にチームメートと掲げたスローガンは「ビッグ・インパクト」。チームの歴史を塗り替える大きな2勝目へ気運は高まっている。

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2019年12月28日のニュース