渋野 全英流で逆転女王狙う 好相性の4日間大会 強気に攻める

[ 2019年11月27日 05:30 ]

ティーショットを放ち笑顔の渋野日向子(撮影・沢田 明徳)
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 女子ゴルフツアーの今季最終戦、ツアー選手権リコー杯(優勝賞金3000万円)は、28日に宮崎CC(6535ヤード、パー72)で開幕する。大会初出場で賞金ランク3位の渋野日向子(21=RSK山陽放送)は26日、練習ラウンドを行い、今季自身2度目となる高麗グリーンの感触を確かめた。8月のAIG全英女子オープンを制した「強気のパット」で攻略し、逆転での賞金女王を手にする。

 前日、宮崎のパワースポット高千穂峡で「キヨキヨしてきた」という渋野の背筋が完全に伸びきっていた。この日の練習ラウンド。日本テレビのニュース番組「Going!Sports&News」で、キャスターを務めるKAT―TUN、亀梨和也が取材(30日放送)のため来場。コース脇から熱視線を送った。インの9ホールを回った渋野は「にやけていたかもしれない。やっぱ、格好いいですね」と普通の女の子の一面をのぞかせた。

 最終決戦の舞台となる宮崎CCはこの日初めて回った。「グリーンがなかなか(難しい)なのと、グリーン周りが…。外したら難しいですね。手前につけて傾斜の強いところにはつけないようにしたい」。最も警戒するのは4月のフジサンケイ・レディース(川奈)以来2度目となるグリーンの高麗芝だ。「読みにくいし、思ったより曲がる」という独特の転がりに対し、導いた結論は「原点回帰」だ。「パッティング練習では強気で打った方が真ん中からストンと入っていたので、結局は強気で打たないといけないかな」。信条としている強気の「壁ドンパット」で8月のAIG全英女子オープンでは頂点を極めた。その再現を目指す。

 4日間大会は今季5勝のうち4勝を挙げており相性は良い。理由を問われ「何でかよく分からん。初日出遅れてもまだ3日間あるから気持ち的に楽なのかも」と分析する。賞金ランク首位の鈴木愛とは約1511万円差。「先週と一緒で、応援してくれた人のためにという気持ちは変わらない。最後なので、1年の集大成を見せられれば」と逆転賞金女王へ向け、全力投球を誓った。


 ▽高麗グリーン ベント芝と並び主に日本のゴルフ場で多く見られる高麗芝を用いてつくられたグリーン。芝目が強く、ボールの転がりにも強い影響力を持つ。ベント芝に比べボールが転がらず、スライスやフックの度合いも傾斜に加えて増す。暑さには強いが寒さには弱く、西日本に多い。


 《渋野はイ・ミニョンと同組 第1Rペアリング発表》 ツアー選手権リコー杯の主催者は第1ラウンドのペアリングを発表し、賞金ランキング1位の鈴木愛(25=セールスフォース)は同2位の申ジエ(31=韓国)と最終組で、同3位の渋野はその1つ前の組で同4位のイ・ミニョン(27=韓国)と回ることが決まった。32選手が出場し、2人1組で回る。小祝さくら(21=ニトリ)は上田桃子(33=かんぽ生命)、勝みなみ(21=明治安田生命)は河本結(21=リコー)と回る。

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