開幕3連勝へ!サモア戦はリーチ&ラブスカフニ“W主将” ジョセフHCの「勝利の方程式」

[ 2019年10月4日 05:30 ]

ラグビーW杯2019 1次リーグA組   日本―サモア ( 2019年10月5日    豊田ス )

会見するリーチ(撮影・吉田 剛)
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 日本代表は3日、1次リーグ第3戦のサモア戦(5日、豊田ス)の登録メンバー23人を発表し、リーチ・マイケル主将(30=東芝)の2戦ぶり先発復帰と同時に、ピーター・ラブスカフニ(30=クボタ)がゲーム主将を務めることが決まった。チーム主将のリーチが、先発時にゲーム主将を外れるのは初めて。ジェイミー・ジョセフ・ヘッドコーチ(HC、49)にとっては原点回帰の“共同主将”で、日本の力を最大化し、開幕3連勝を目指す。

 東京から決戦の地となる愛知県豊田市に移動してから行われたメンバー発表会見。普段通り、1番から名前を読み上げるジョセフHCは「6番、リーチ」と言った後、一呼吸置いた。そして「7番、ラピース(ラブスカフニ)、キャプテン」。会見場には驚き交じりのざわめきが響いた。

 開幕ロシア戦は動きが悪く、アイルランド戦の先発を外れたリーチ。しかし途中出場で見違えるプレーを見せ、定位置の6番に帰ってきた。一方でゲーム主将は据え置き。ジョセフHCは「リーチがチーム主将なのは間違いないが、彼の負担を軽減することで、ラグビーに専念できる。(リーチのパフォーマンスが)この大会で非常に重要」と説明した。

 攻守で激しく、機転の利いたプレーができるリーチの存在は絶大。一方で主将としての負担の大きさが、パフォーマンスの減退を招いた面があった。そしてリーチが恥骨の炎症で離脱中に、ゲーム主将を務めていたのがラブスカフニ。代表初出場だった7月27日のフィジー戦でもゲーム主将を務めた同い年の“相棒”との共闘について、リーチも「彼がゲーム主将で、僕がチームの主将。2人で今週の準備も凄くうまくできている。僕の負担が少し軽くなった」と話した。

日本ではなじみの薄い共同主将だが、実はジョセフHCにとっては“勝利の方程式”と言える。スーパーラグビー(SR)ハイランダーズのヘッドコーチ時代には、就任4年目の14年からベン・スミスとナシ・マヌの共同主将制を採用。前年は14位に沈んだチームは6位に飛躍すると、翌15年には初優勝を果たした。日本代表でも就任1年間は堀江と立川の共同主将制を採用。チームの力を最大化させるための切り札を、8強入りへ重要な一戦で再び切った形だ。

 外側でプレーすることもあるリーチは「彼はボールに近くレフェリーともコミュニケーションが取りやすい。英語も話せる」と実用的な利点も挙げた。4トライ以上で与えられるボーナス点獲得も求められる一戦。二人三脚で3勝目をつかみ取る。

 【15年W杯日本―サモア戦VTR】1勝1敗で迎えた第3戦、日本は26―5で快勝。3―0で迎えた前半23分にスクラムから認定トライを得ると、同40分にSH田中、PR畠山、WTB山田とつないで右隅にトライ。前半を20―0で折り返す。後半23分に反撃を受けるが被トライはこの1本のみ。FB五郎丸は4本のPGを成功、W杯初の2勝目を挙げた。

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