サニブラ 決勝逃す 準決勝で10秒15 スタートで出遅れ「集中し切れなかった」

[ 2019年9月29日 05:30 ]

陸上世界選手権第2日 ( 2019年9月28日    ドーハ・ハリーファ国際競技場 )

男子100メートル準決勝で5位に終わったサニブラウン(撮影・小海途 良幹)
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 9秒台の侍トリオが、世界の壁に阻まれた。男子100メートル準決勝で日本記録保持者のサニブラウン・ハキーム(20=米フロリダ大)はスタートで大きく出遅れ、10秒15で1組5位。日本選手として世界選手権初、五輪を合わせた世界大会では87年ぶりの決勝進出はならなかった。前日本記録保持者の桐生祥秀(23=日本生命)は10秒16で3組6位、小池祐貴(24=住友電工)は10秒28で2組7位でいずれも敗退した。

 優勝を宣言していた日本のエースが準決勝で涙をのんだ。日本選手としては32年ロス五輪以来となる世界大会の決勝を狙った若きエースは、いきなり出遅れ。中盤以降は追い上げたが届かなかった。「(スタートの)音が聞こえなくて。自分が集中し切れなかったのか…。正直、よく分かんないっす」とサバサバした表情で話した。

 予選に続き準決勝も今季世界最高を持つクリスチャン・コールマン(米国)と同組。予選ではコールマンの隣で走り「60メートルくらいで横を見て。あ~、みたいな…」と集中力を欠いたと反省。「準決勝からはそういうところで勝負がつく。集中していきたい」と引き締めて臨んでいたが、悔しい結果となった。

 今大会は3種目出場による疲労も考慮して個人は100メートルのみに出場。100メートルでもう1レースできないのは心残りだが、29日から行われる200メートルを回避したことで、400メートルリレーまでバトン練習や休息に使える6日間の猶予が与えられた。

 前回の17年ロンドン大会では100メートル、200メートルに出場したため満身創痍(そうい)でリレーメンバーからは外れた苦い経験があるだけにリレーへの思いは人一倍だ。今季の100メートルは思わぬ結末で幕を下ろしたが、個人での敗戦はチームで挽回する。

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2019年9月29日のニュース